博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20〜69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、11月の消費意欲指数は46.7点で、前月比は+0.2ポイント、前年比では-1.4ポイントとなり、11月としての過去最低値だった2016年(46.8点)と並ぶ過去最低水準となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比-0.6ポイント、前年比-2.5ポイントの27.3となった。
消費意欲指数は、博報堂生活総研の調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(11月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。11月は1年で最も意欲が高まる年末年始を控え、指数が高まりにくい月だが、消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、秋の行楽に関係するものが大幅に減少している。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、「意欲はあるが今は様子見」の声が前年よりも増えた(17年11月86件→18年11月99件)ほか、特に買いたいモノ・利用したいサービスの内訳をみても、「旅行」(前年比-43件)、「レジャー」(同-22件)、「外食」(同-36件)など、秋の行楽に関係するものが大幅に減少している。背景には、異常気象の影響もうかがえる。
消費意欲指数の理由のうち、秋口の「季節の変わり目の買い物」は例年10月がピークで、11月には減少する傾向があるが、今年は10月より11月のほうが若干多くなっている(18年10月21件→18年11月26件)。夏の猛暑の後もなかなか涼しくならず、季節がずれこんだことの影響が感じられる。なお、先月から出始めた「消費税増税」を懸念する回答は、今月も14件挙がっている(17年11月4件→18年10月18件、18年11月14件)。
9月以降の男女の動きは対照的なものとなっている。9月は男女とも消費意欲指数が落ち込んだが、男性(43.1点)がその後も低下しているのとは逆に、女性は上昇を続け、今月は50.4点と11月としては4年連続の50点台となっている。消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、「今月までに多く使った反動でセーブ」という声が、女性では徐々に減少しているのに対し、男性では変化が少なく、男性はセーブ意識を緩められないでいるようだ。
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