10月1日時点で87%の学生がインターンシップ参加

 キャリタスリサーチが2020年3月卒業予定の大学3年生を対象に実施した「10月1日時点の就職意識調査」結果(有効回答数1048人)によると、10月1日時点でのインターンシップの参加状況は、「参加経験がある」と回答した学生が全体の87.2%にのぼった。夏季インターンシップ実施企業が増加したことなどの影響もあり、早期から多くの学生がインターンシップを経験していることが明らかになった。

 実施日数別にみると、「1日以内のプログラム」への参加が7割超(75.0%)と、複数日程のものに比べ圧倒的に多い。複数日程のものでは、「応募したが参加できなかった」が、それぞれ16%程度あり、事前選考にもれるなどで、希望者の3割程度は参加できていない。参加社数の平均をみても、「1日以内のプログラム」が3.6社と、複数日程のものの2倍以上にのぼり、ショートプログラムへの参加が中心であることが分かる。

 インターンシップの応募経験のある学生(全体の93.0%)が応募したインターンシップを知ったきっかけは、「就職情報サイト」(91.4%)が9割超と突出。「就職情報会社主催のイベント」(45.5%)、「各企業サイトのインターンシップページ」(33.2%)と続く。文理で差が見られ、文系は「就職情報会社主催のイベント」や「企業からのDM」のポイントが理系に比べ高く、理系は「ゼミ・研究室の先輩やOB・OG、指導教授」の割合が高い。

 インターンシップに参加してよかったことは、「企業研究ができた」(73.2%)が最多、「業界研究ができた」(66.0%)が続いた。4番目の「実践的な仕事を経験することができた」(47.5%)も半数近くにのぼり、プログラムを通じて、企業や仕事への理解を深めた学生が多いことがうかがえる。また、「他の学生と交流することができた」(53.8%)も半数を超え、グループワークなどを通じて他大学の学生から刺激を得た学生も多かったようだ。

 志望業界については、「明確に決まっている」という学生が約2割(19.8%)。「なんとなく決まっている」(45.9%)を合わせると、10月上旬時点で6割強が志望業界を決めていることが分かった。特に理系において決定率が高い。志望業界を40業界の中から5つまで選んでもらい、文理男女別に順位を出してみた。文系は、男子の1位が「銀行」で2位は「調査・コンサルタント」、女子は「マスコミ」、「ホテル・旅行」の順だった。

 文系男子1位の「銀行」は女子では3位だった。理系をみると、男子は1位「電子・電機」の後に、「情報・インターネットサービス」、「情報処理・ソフトウエア」と続き、IT業界への関心の高さが表れている。理系女子は半数近く(46.3%)が「医薬品・医療関連・化粧品」を選ぶなど、ポイントが集中している。業や業界を知り、就職活動準備を進めたい学生の意向がうかがえる。

 同調査結果は↓
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2018/10/gakuseichosa_2020.pdf