22年分用更正の請求書、「請求額」のみ記載に簡素化

 国税庁は、2022年分用の「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書・書き方」をホームページに公表している。更正の請求とは、確定申告で納めた税金が多過ぎたり、還付金が少な過ぎた場合に、納め過ぎた税金等の還付を税務署に請求する手続きのこと。申告後に大口の領収書が出てきたり、売上の過大計上に気づいたり、所得控除を適用していないことに気づいたりといった“うっかりミス”を救済する手続きだ。

 2022年分以降の更正の請求書は、フォーマットが簡素化されている。具体的には、2021年分以前の書式では、金額の記入欄が「申告し又は処分の通知を受けた額」、「請求額」の2つずつあり、それぞれ更正の請求前と請求後の金額を記載する必要があった。2022年分以降の請求書は金額の記入欄が「請求額」のみとなり、更正の請求後金額だけを記載すればよいこととなっている。

 また、「還付される税金の受取場所」欄には、還付される税金の受取に当たって、銀行等の預金口座やゆうちょ銀行の貯金口座に振込みを希望する欄があるが、そこに「公金受取口座への登録に同意する」欄、「公金受取口座を利用する」欄が追加されている。「公金受取口座を利用する」欄にチェックした場合は、銀行等の名称、預金の種類、口座番号及び貯金総合通帳の記号番号の記載は不要となる。

 更正の請求の期限は、法定申告期限から原則として5年以内。ただし、確定申告の必要のない人が還付申告をした場合はその提出日から5年以内となる。更正の請求の理由が、(1)一定期間の取引に関する事実に基づくものである場合は、その取引の記録等に基づいてその理由の基礎となる事実を証する書類を、(2)(1)以外のものである場合は、その事実を証する書類を添付する必要がある。

 更正の請求書は、書面の持参・送付のほか、パソコンから確定申告書作成コーナーで更正の請求書を作成し、e-Taxにより提出することも可能だ。

所得税及び復興特別所得税の更正の請求書は

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/r04kosei.pdf