5月の消費意欲指数は47.0点、前月から微減

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に4月に実施した「来月の消費予報」によると、5月の消費意欲指数は47.0点で、前月比は-0.8ポイントと微減し、前年比では-0.6ポイントとほぼ横ばいとなった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は+0.1ポイント、前年比でも+1.1ポイントとともに上昇して29.0%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(5月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。5月は大型連休のある月だが、例年、4月からあまり変化のない月。消費意欲指数は、今年は前月比では-0.8ポイントとやや低下。また、前年比では-0.6ポイントとほぼ横ばいになった。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(4月372件→5月392件)、ネガティブな回答(4月845件→5月827件)はともにほぼ横ばいとなった。具体的には、ポジティブな回答で、「大型連休がある」、「(旅行など)出費の予定/欲しいものがある」が増加。ネガティブな回答では、「物価高・値上げ・円安」(2月59件→3月65件→4月78件→5月85件)は3ヵ月連続で微増傾向にある。

 前年比では、消費にポジティブな回答(23年5月406件→24年5月392件)、ネガティブな回答(23年5月837件→24年5月827件)はともにほぼ横ばいとなった。具体的には、ポジティブな回答で、「(気候的に外出が増えそうなど)季節的な出費」がやや減少した程度で、その他で目立って増減したものはない。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない」が増加し、「物価高・値上げ・円安」は減少している。

 5月特有の大型連休に向けた意欲の高まりはみられるものの、消費意欲に対する物価高の影響は、直近で微増傾向が続いている。今後物価高が消費意欲にどのような影響を与えるのか、引き続き注視する必要がありそうだ。16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「日用品」や「食品」などの7カテゴリーで、前年比では「日用品」で20件以上減少。日用品を中心とした幅広いカテゴリーで消費意向が低下していることがうかがえる。

 同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2024/04/202405.pdf