年間ボーナス平均支給額は105.1万円、約5万円増加

 パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」が発表した「ボーナス平均支給額の実態調査」結果(有効回答数1万5千人)によると、回答者のうちボーナスがあると回答した人の平均支給額は105.1万円(男性121.7万円、女性71.6万円)で、前回調査時から、4.9万円アップした。内訳は、冬が49.6万円で1.1万円アップ、夏が50.1万円で3.1万円アップ、その他は5.4万円で0.7万円アップしている。

 職種別でみると、年間平均額1位は、前回に引き続き2年連続で「内部監査」(189.9万円)。2位は前回3位だった「MR」(181.5万円)、3位には前回6位だった「融資審査/契約審査」(170.1万円)、4位には前回9位だった「製品企画」(167.7万円)が続き、それぞれ順位を上げている。いずれも前回10位内にランクインした職種で、前回同様ランキング上位には高い専門知識やスキルが求められる職種が並ぶ結果となった。

 2位~4位のほか、ランキングトップ10に入った職種のうち、7位「リサーチ/市場調査」(165.5万円)、8位「経営企画/事業企画」(159.3万円)、10位「電気/機械メーカーの営業」(154.9万円)の合計6職種が前回より順位を上げ、ランキングトップ10の全職種で、平均支給額がアップした。ランキングトップ30には、「モノづくり系エンジニア」の8職種をはじめエンジニアに分類される職種が数多くランクインした。

 また、今回(2021年9月~2022年8月の1年間)のボーナスについて、「増えた」は32.5%、「減った」は23.5%。「増えた」との回答割合は、昨年から+10.5ポイントと大きく増加した。年代別でみると、前回と比較して、20代~50代(4つの年代)全てでボーナス額がアップしている。特定の年代だけではなく全年代で支給額がアップしていることから、コロナ禍で停滞していた経済が少しずつ回復傾向にある様子がうかがえる。

 今回のボーナスの使い道については、全体の42.0%が「ボーナスの半分以上を貯金に回した」と回答。また、支給額の「90%以上を貯金に回した」と回答したのは16.8%となり、昨年よりわずかに減少した。これは、貯金・預金以外の消費活動にボーナスを使う人が増えたことが分かる。また、「貯金」以外の使い道は、前回1位の「生活費の補填」を抜き「旅行・レジャー」(35.6%)が1位となった。

 ほかにも、「交際・外食費」が21.4%(昨年比+3.8ポイント)、「衣料・美容費」が13.6%(同+0.5ポイント)など、生活への不安が強かった前回調査時からボーナスの利用方法が変わり、旅行や趣味など生活費以外への利用が増えていることが分かる。こうした回答から、コロナ禍での行動制限により日常生活への影響が色濃かった前回に比べ心理的なゆとりが垣間見える結果となっている。

 同調査結果は

https://doda.jp/guide/bonus/