10月消費意欲指数46.9点、物価上昇の影響で横ばい

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に9月に実施した「来月の消費予報」によると、10月の消費意欲指数は46.9点で、前月比は-0.4ポイントの横ばい、前年比では+0.8ポイントの微増となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は+2.8ポイント、前年比では+2.3ポイントの30.1%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(10月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年10月の消費意欲指数は、前月と同水準で推移することが多く、今年も前月から-0.4ポイントの横ばいで、前年からは+0.8ポイントの微増となった。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(9月302件→10月376件)は増加し、ネガティブな回答(同927件→月832件)は減少。具体的にポジティブな回答では、「(秋冬の服が欲しいなど)季節的な意欲向上」(同65件→120件)、「旅行の予定や欲しいものがある」(同143件→170件)が増加。ネガティブな回答では「物価高/値上げ/円安」(同101件→121件)が増加している。

 前年と比べると、前月比と同様、消費にポジティブな回答(21年10月335件→22年10月376件)は増加し、ネガティブな回答(21年10月909件→22年10月832件)は減少している。具体的には、緊急事態宣言中だった昨年に比べ「(気候的に外出の頻度が増えそうなど)季節的な意欲向上」(21年10月106件→22年10月120件)や「旅行の予定や欲しいものがある(21年10月130件→22年10月170件)」が増加している。

 一方で、「コロナで外出自粛」などのコロナ禍に関するネガティブな回答(21年10月211件→22年10月29件)は大幅に減少している。他方、前年にはなかった問題として「物価高/値上げ/円安」(21年10月3件→22年10月121件)が浮上している。秋らしい消費意欲は高まっているにもかかわらず、消費意欲指数は横ばいにとどまっており、物価高の影響がうかがえる。

同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2022/09/202210.pdf