7月の消費意欲指数、例年並み上昇で今年の最高値に

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、7月の消費意欲指数は48.9点で、前月比は+3.7ポイントと上昇するも、前年比では-2.9ポイントの低下となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比+1.2ポイント、前年比-4.0ポイントの28.9%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(7月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。ボーナスシーズンを迎える7月は、例年消費意欲指数が上昇する月で、今年も前月比+3.7ポイントと大きく上昇し、今年の最高値となった。前年よりは低下しているが、48.9点は7月としては例年並みの水準。

 消費意欲指数の理由(OA)をみると、 「ボーナスが入った/入る」(6月35件→7月56件)や「季節柄の出費や意欲向上」(同59件→73件)といった、消費にポジティブな回答は前月から増加(同319件→380件)。また、「コロナで外出や買い物自粛」(同123件→74件)や「コロナへの感染不安」(同61件→29件)などのコロナを要因とする消費にネガティブな回答は、前月から大きく減っている(同236件→157件)。

 前年と比べると、コロナに関して「自粛の反動で外出・買い物したい」(20年7月80件→21年7月22件)などのボジティブな回答(同216件→46件)、及び「コロナで外出や買い物自粛」(同109件→74件)、「収入減・仕事減」(同59件→12件)などのネガティブな回答(同290件→157件)ともに減少しており、消費意欲に対するコロナの影響は、前年7月ほどではなくなっているようだ。

 カテゴリー別の消費意向では、前月比で「ファッション」、「旅行」、「化粧品」の3カテゴリーが20件以上増加しており、特に女性での増加が目立つ。また、前年比では、「化粧品」のみ20件以上増加で、「外食」、「旅行」、「レジャー」、「家電・AV」、「PC・周辺機器」は20件以上減少。昨年、自粛への反動やイエナカ充実で消費意向が高まっていたカテゴリーは落ち着きを見せているが、女性を中心に外出を意識したカテゴリーは前月より増加している。

同調査結果は↓https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/06/202107.pdf