実質無利子・無担保融資の申請期限を年末まで延長

 新型コロナウイルス感染症により影響を受けた事業者に対する、政府系金融機関(日本政策金融公庫及び商工中金)による実質無利子・無担保融資について、申込期限を延長することを、経済産業省が25日、明らかにした。具体的には、昨年12月の経済対策において「当面今年前半まで」とされている申込期限について、今般、足下の感染状況や資金繰りの状況を踏まえて「当面年末まで」継続とする。

 政府系金融機関による実質無利子・無担保融資は、新型コロナウイルス感染症の影響により、最近1ヵ月間の売上高が前3年のいずれかの年の同期と比較して一定程度減少することを要件に国からの利子補給で3年間無利子となる。売上高の減少が▲5%であれば、当初3年間は基準利率▲0.9%の低利融資をする。中小事業・危機対応は1.11%が0.21%に、国民事業は1.26%が0.36%となる。

 さらに、売上高が、小規模の個人事業主は▲5%、小規模の法人は▲15%、その他は▲20%の要件を満たせば、利子補給を通じて当初3年間、実質無利子・無担保融資とする。なお、前年同期の比較については、2年前もしくは3年前の同期間との比較も可能となっている。また、直近1ヵ月の売上減少については、直近2週間以上での比較も可とされており、より柔軟な対応がなされているようだ。

 実質無利子・無担保融資の上限額は、国民生活事業が6千万円(融資枠8千万円との併用可)、中小企業事業が3億円(同6億円との併用可)。利率は、融資を受けた当初3年間は実質無利子。一旦、利子を支払う必要があるが、後に利子分が助成される。助成にあたっては、利子補給の申請が必要であり、申請をしてから概ね2月くらいで支給されるようだ。融資から3年を経過すると基準利率での利子がかかる。

 この件については↓

https://www.meti.go.jp/press/2021/05/20210525001/20210525001.html