博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20～69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、５月の消費意欲指数は47.6点で、前月比は－1.2ポイントと横ばい、前年比では＋5.1ポイントと大きく上昇し、大型連休のある５年らしい水準となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比－2.3ポイント、前年比＋4.6ポイントの27.1％となった。
消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲（モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求）が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月（５月）の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年５月は大型連休があり、消費意欲指数は４月からやや上昇することが多い月だが、今月は過去５年で最高値だった４月から好調を維持する結果となった。
また、コロナ禍で過去最低値だった前年５月と比べると、今月の47.6点は＋5.1ポイントと例年の水準に回復した。消費意欲指数の理由（自由回答）では、消費にポジティブな回答は、前年と比べ増加（20年５月245件→21年５月368件）、ネガティブな回答は減少（同1096件→875件）。ポジティブな回答をみると、｢(大型連休など)季節特有の消費｣（同50件→129件）、｢欲しいものがある｣（同92件→122件)などの回答が増えている。
一方、消費にネガティブな回答では、コロナ禍に関するものが半数以下に減少（20年５月560件→21年５月200件）。具体的には、｢（コロナなど）病気の流行が怖いので出かけたくない｣（同200件→59件）、｢コロナで外出できない･自粛｣（同219件→91件）、｢（コロナなどで）収入減｣（同157件→119件)など。予断を許さない状況ではあるものの、４月に高まった消費意欲は、大型連休のある５月も継続しそうだ。
カテゴリー別の消費意向では、前月と比べて、｢ファッション｣、｢外食｣、｢書籍･エンタメ｣、｢インテリア用品｣などが20件以上減少しているが、前年と比べると、｢ファッション｣、｢食品｣、｢外食｣、｢旅行｣、｢レジャー｣、｢化粧品｣、｢家電･ＡＶ｣など、16カテゴリー中10カテゴリーが20件以上増加している。 消費意欲指数同様、前年落ち込んだ消費意向は、幅広いカテゴリーで回復していることがうかがえる。
同調査結果は↓