消費予報、9月は意欲高まるも実際の消費は暑さ次第

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20〜69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、9月の消費意欲指数は46.4点で、前月比は-3.7ポイント、前年比では+1.0ポイントとほぼ前年並みとなった。9月の消費意欲指数は、コト消費を中心に、季節消費への意欲が高まるものの、実際の消費につながるかは、暑さ次第とみられている。

 特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比-7.3ポイント、前年同月比+0.4ポイントの22.9となった。なお、消費意欲指数は、博報堂生活総研の調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(9月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。

 9月の消費意欲指数は、長期休暇やイベントの多い8月に比べると意欲が低下する月だ。今年は、9月としての最低値となった前年からほぼ横ばいとなったが、意欲が高まる兆しも見えている。消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、季節的に外出や買い物の機会が増えそうといった季節消費への意欲を挙げる声が増加している(2017年9月85件→18年9月97件)。

 特に買いたいモノ・利用したいサービスの内訳を見ても、「旅行」が前年比+23件となったほか、「外食」(前年比+18件)、「レジャー」(同+17件)でも20件近い増加となった。今年は3連休が2回(前年は1回)となったことも、コト消費への意欲の高まりに影響していそうだ。ただし、「暑い季節は出かけたくない」(2017年9月23件→18年9月57件)も前年から倍増。意欲の高まりが実際の消費につながるかは、天候次第といえそうだ。

 また、特に買いたいモノ・利用したいサービスを男女別にみると、男性では「旅行」、「レジャー」、「書籍・エンタメ」、「ファッション」の4項目において前年から20件以上の増加となったのに対し、女性はほぼすべての項目で前年からマイナスとなっている。理由として、前述の「暑い季節は出かけたくない」という声の増加は女性によるところが大きく、暑さによる影響が女性層で色濃く表れていることが挙げられている。

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