パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」が、20~59歳のビジネスパーソン1万5千人を対象に7月に実施した「105職種別の残業時間の実態調査」結果によると、ビジネスパーソン1万5000人の平均残業時間は、1ヵ月24.9時間だった。これは、1ヵ月の出勤を20日間とした場合、1日当たり平均約1時間15分の残業を行っていることになる。
今回の調査で平均残業時間が少なかった職種は、1位が「美容関連職(理美容/エステ/マッサージ)」(10.3時間)、2位が「営業事務・アシスタント」(11.1時間)、3位が「生産・製造・プロセス開発(医療系)」(11.4時間)だった。残業時間が少ない職種上位20位には、2位の「営業事務・アシスタント」や4位の「医療事務」(13.6時間)をはじめ、事務・アシスタント系に分類される11職種のうち、9職種がランクインした。
一方で、平均残業時間が多かった職種は、1位が「設備施工管理」(41.6時間)、2位が「建築施工管理」(36.7時間)、3位が「食品/消費財メーカー」(35.9時間)だった。残業時間が多い職種上位20位では、営業に分類される職種が最も多く、3位の「食品/消費財メーカー」をはじめ、7位の「総合商社」(34.0時間)や10位の「証券会社(法人)」(32.0時間)など7職種がランクインした。
また、「doda」が2019年9月に発表した、現在就いている職種に対する満足度を調査した「仕事満足度ランキング」の『労働時間(残業・休日など)』指標上位20位の結果と、今回の結果を比較すると、「労働時間(残業・休日など)」への満足度が高く、残業時間が少ない職種は、2位の「営業事務・アシスタント」、3位の「生産・製造・プロセス開発(医療系)」、5位の「経理事務・財務アシスタント」などの7職種にとどまった。
この結果から、残業時間の長短だけが労働時間への満足度に影響を与える要因ではないことが分かった。「doda」では、「残業時間に加え、残業する理由に妥当性や納得感があるか、自分の裁量やペースで働き方を調整できるかなどによっても、働く人たちの残業時間に対する受け止め方は異なる」と想定している。
同調査結果は↓
https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2019/20191125_01/