コロナ禍、60歳代経営者の5割弱が新しい取組み実施

 大阪商工会議所が発表した「中小企業の事業承継に関するアンケート調査」結果(有効回答数1590社、215事業所)によると、「新型コロナウイルス感染拡大の中(2020年2月以降)、これまでと違った(経営についての)新しい取組みを実施した」とする企業は4割台半ば(43.9%)だった。代表者の年代別では、60歳代は5割弱(48.2%)で、70歳代は約4割(39.9%)が経営についての新しい取組みを実施したと回答し、約1割多かった。

 経営についての新しい取組みを実施したとする企業の中で、約半数(50.3%)が「新たな販路開拓・取引先拡大」に取り組んだと回答。業績別で特徴的な項目としては、「社員教育・研修の実施」について、黒字企業(20.0%)は赤字企業(7.8%)の2倍以上多く実施しており、「赤字事業からの撤退」については、赤字企業(16.8%)は黒字企業(3.2%)の5倍以上多く実施していることがある。

 2019年~2023年まで大商が実施した事業承継アンケートの「事業承継に関する代表者の意向」を比較したところ、「親族に承継したい」との回答は、過去5年で、今回が最低(42.2%)となる一方で、「取引先に譲渡したい」、「M&Aで第三者に譲渡したい」、「外部から経営者を招きたい」の合計は、過去5年で今回が最高(5.9%)となった。同様に「廃業予定」も今回が最高(15.7%)となっている。

 なお、事業承継に関する代表者の意向では、回答者の4割強(42.2%)が「親族に承継したい」との意向を示し、「現在のところ未定」(20.7%)がこれに続く。代表者年齢別にみると、60歳代では、「親族に承継したい」(38.1%)が最も多く、「現在のところ未定」(23.4%)がこれに続く。70歳代でも、「親族に承継したい」(46.1%)が最多だが、「自分の代で廃業するつもり」(18.9%)がこれに続いた。

 事業承継の準備状況は、「既に準備を進めている」のは、4割近く(37.2%)を占めたが、個人事業主に限ると1割台後半(17.7%)にとどまる。代表者の年齢別にみると、60歳代の層では、3割台前半が「既に準備を進めている」との回答(33.6%)、70歳代以上の層では約4割(40.5%)という状況だ。業績別にみると、「既に準備を進めている」は、黒字企業は5割弱(48.7%)だが、赤字企業は2割台前半(23.4%)にとどまる。

 後継者の有無については、現在の代表者にとって意中の「後継者はいる」とする回答は、全体の5割台後半(57.1%)。一方、「後継者はまだ決めていない」(16.5%)と「後継者はいない」(22.3%)を合わせると、4割弱(38.8%)を占める。特に個人事業主に限ると、「後継者はまだ決めていない」(10.7%)と「後継者はいない」(49.3%)を合わせると、6割(60.0%)にのぼる。

 同調査結果は

https://www.osaka.cci.or.jp/Chousa_Kenkyuu_Iken/press/230724ank60.pdf