5月の「生活自由度」は60.9点~2ヵ月連続で上昇

 博報堂生活総研は、新型コロナ感染流行の昨今の生活者意識や行動について、首都圏・名古屋圏・阪神圏の20~69歳の男女1500名を対象に「新型コロナウイルスに関する生活者調査」を実施。調査結果によると、感染拡大以前の普段の状態を100点とすると、現在の「生活自由度」が何点くらいかを聞いたところ、5月は60.9点で、4月から0.9ポイント増と微増ながら2ヵ月連続で上昇し、前年同月比でも7.6ポイント増と大きく上回った。

 3月21日にまん延防止等重点措置が全面解除された後、新型コロナの新規感染者数は、4月上旬に増加の兆しをみせたが、その後、全国的にも東京や大阪などでも減少傾向が続いた。ただし、4月下旬になると過去最多を更新した自治体も出現し、地域差もみられる状況となった中で、3年ぶりに緊急事態宣言などの行動制限が一切ないゴールデンウィークがスタート。繁華街や観光地が人出で賑わっているとの報道がなされていた中での調査だ。

 【不安度】は、ほとんどの項目で前月より減少。前月比較では、「海外の情勢」(74.7%、4.3ポイント減)などで減少が目立つ。前年同月比較でも、ほとんどの項目が減少。「行政の対応」(66.0%、16.3ポイント減)、「自分や家族の健康」(61.5%、10.4ポイント減)などが大きく減少した。【行動の抑制度】はすべての項目で前月より減少。前月比較では、「旅行・レジャー」(65.9%、8.7ポイント減)を始めすべての項目で5ポイント以上減少した。

 【行動の抑制度】は前年同月比較でも、「体験型エンタメ(ライブ・観劇・映画鑑賞)」(60.8%、24.1ポイント減)、「外食」(57.2%、23.3ポイント減)など、すべての項目で10ポイント以上の減少となっている。【行動の実施度】でも多くの項目が前月より減少。前月比較では、「家の中でできる娯楽」(55.0%、6.3ポイント減)、「インターネット通販や出前の利用」(37.2%、5.8ポイント減)などインドアの活動での減少が目立っている。

 さらに、「自家用車での移動」(43.1%、5.6ポイント減)、「混む時間を避けたり、来店頻度を減らした買い物」(53.7%、5.5ポイント減)など、感染防止を意識した行動の減少が目立つ。また、収束後に取り組むと思う行動[予想]では、[実態]より[予想]が高いのが、「投資や資産運用」([実態]26.8%、[予想]36.6%、+9.8ポイント)、「SNSの閲覧・投稿」(同38.1%、47.9%、+9.8ポイント)などとなっている。

 同調査結果は↓https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/corona-release2205.pdf