東京商工リサーチが発表した2021年「全国社長の住む街調査」結果によると、最も多くの社長が住む街トップは、2020年に続き東京都「港区赤坂」の3739人だった。港区の社長比率は13.8%(前回13.1%)で、住人の7人に1人が社長だ。全国約400万社の社長のうち、「赤坂」は都市型の商業施設や著名な飲食店も多い人気の街で、アメリカ大使館など各国大使館も点在し、大使館員や外資系企業の駐在員も多く住んでいる。
2位は、東京都「新宿区西新宿」の3079人。新宿駅の西側で、都庁をはじめ高層ビルがそびえ立ち、百貨店や家電量販店などの大型商業施設も隣接し賑わっている。3位は、東京都「港区六本木」の2960人。トップの赤坂と隣接し、外国人にも人気の街だ。4位には前回5位の東京都「港区南青山」が、前回4位の東京都「渋谷区代々木」と入れ替わった。高級デザイナーショップが集まるファッショナブルな地域で、若者にも人気が高い。
7位には4人の僅差で東京都「新宿区新宿」(2515人)が浮上。1日あたりの乗降客数が世界一の新宿駅東側に面し、駅西側と同様に国内有数の商業地域だが、駅から離れると住居エリアが広がる。僅差で8位にダウンした「港区芝浦」(2511人)は、前々回の13位から前回7位に急上昇した勢いを保っている。かつての工場エリアは再開発で大きく変貌を遂げ、東京湾の夜景を望むタワーマンションやオフィスビルが建ち並ぶ。
東京都以外では、57位(前回57位)に神奈川県の「三浦郡葉山町」1397人が入った。三浦半島に位置する葉山町は別荘地として知られ、人気スポットの鎌倉にも近く、マリンスポーツやゴルフなどを楽しめる。70位は大阪府「大阪市西区南堀江」1259人。若者に人気のショップが並び、オフィス街に隣接する。古い街並みと2000年代以降に増加したタワーマンションが混在する。95位は、福岡県「糟屋郡志免町」の1143人。
市区郡別では、トップ10を東京23区が独占。最多は、東京都「世田谷区」の5万943人。2012年の調査開始以来、初めて5万人を超えた。世田谷区は人口、世帯数が23区で最多を占め、高級住宅街として知られる成城をはじめ、閑静な住宅地としての認知度が高い。2位は東京都「港区」の3万6087人。3位は東京都「大田区」で2万7175人。田園調布や山王など、歴史ある高級住宅街が位置する一方、中小・零細規模の町工場も多い。
同調査結果は↓