ふるさと納税の返礼品で旅行をしたい人は約7割

 2020年度に全国の自治体が受け入れたふるさと納税の寄付額は過去最高の約6725億円となり、前年度の約1.4倍とコロナ禍でも拡大した。旅行需要は減少したが、2021年4月~9月に「JTBふるさと納税旅行クーポン」を返礼品として提供する自治体数はコロナ禍前の2019年と比べて1.5倍、旅行クーポンの発行額も2倍に伸びている。そこでJTBは、「ふるさと納税と旅行に関する意識調査」を実施した。

 調査結果(有効回答数1030人)によると、ふるさと納税を「利用したことがある・利用している」との回答は28.4%。一方、「利用したことがない」は67.9%と約7割を占めた。ふるさと納税の利用意向は、「利用したい」が60.9%で過半数を超えている。ふるさと納税の利用経験別にみると、利用経験者は95.8%が継続して利用意向を示した。一方、利用経験がない人でも、46.4%が今後利用したいと回答している。

 ふるさと納税の返礼品に旅行(宿泊券や旅行クーポン)があるが、それを「知っている」との回答は39.3%で、「知らなかった」が過半数を超えた。また、ふるさと納税の利用経験者のうち、返礼品として旅行を利用した経験の有無は、「旅行をしたことがある」との回答が33.4%となった。他方、ふるさと納税の返礼品として旅行の利用意向は、「利用してみたい、今後も利用したい」が68.2%と約7割を占めている。

 ふるさと納税での旅行の利用意向者が旅行クーポンで希望する配布方法は、「郵送で届く紙の旅行券・旅行ギフト券」が60.5%で、電子クーポンよりも高い結果となった。一方で、ふるさと納税で旅行を選ばない理由(複数回答)は、「コロナ禍でいつ旅行ができるか分からない」(30.2%)が最も多く、次いで「他に優先したい返礼品がある」(26.2%)、「ふるさと納税を利用しなくても旅行をする」(24.7%)となった。

 なお、ふるさと納税を利用している・してみたい理由(複数回答)は、「返礼品がもらえてお得感があるから」(62.2%)、「税金が控除されるから」(56.1%)、「ふるさと納税ならではの返礼品があったから」(39.9%)の順で多い。ふるさと納税の返礼品でもらいたいもの(複数回答)は、「肉類・海鮮類・果物・お米など、その地域の食料品」が75.1%と最多。次いで「お菓子・調味料など、その地域の加工食品」が44.9%で続いた。

 同調査結果は↓https://press.jtbcorp.jp/jp/2021/11/hometown-tax-survey.html