アデコが、上場企業に勤務する30代から50代の管理職(部長職・課長職)を対象に実施した「副業・複業に関する調査」結果(有効回答数510人)によると、勤務先での副業・複業の許可は、「認めており、推進している」が8.0%、「認めている」が29.2%となり、合わせて37.2%と4割弱の企業で認められている。これは、2018年調査の22.8%よりも14.4ポイント高い数値で、企業の「副業・複業」に対する許容度は3年間で高まっている。
その一方で、「禁止している」という回答が51.8%あり、依然として半数以上では禁止されている現状がある。また、勤務先で自社の社員に対する副業・複業を「認めており、推進している」、「認めている」と回答した管理職190人に対し、認められた時期を聞いたところ、2020年1月以降が53.2%となり、コロナ禍により働き方の多様性の高まりとともに「副業・複業」への許容度が高まったことがうかがえる。
さらに、副業・複業が認められている理由(複数回答)については、2021年では「本人のスキルアップにつながるから」が1位。2位には「イノベーションや新規事業の創出につながるから」が続いたが、これは2018年では6位だったもので、最も順位の上昇が大きな項目となった。2018年と比較すると2021年は、より長期的な視点によるメリットが上位に挙がってきており、副業・複業に対する期待感にも変化が表れている。
また、勤務先で、自社の社員に対する副業・複業を「禁止している」と回答した管理職338人に対し、「勤務先では、自社の社員に副業・複業を将来的に認めることを検討しているか」について質問したところ、「認める方向で検討中」は2.7%、「一定の懸念が解消されれば、認めることを検討する」が14.4%で、ポジティブな検討をしているとの回答は17.1%と2割弱にとどまっている。
他社や個人事業主としての仕事が本業の労働者の勤務先での受入れの有無は、「すでに受け入れている」との回答は24.2%だった。2018年には同質問に対する回答は22.6%で、企業が「副業・複業」を行っている労働者に対する受入れ度にはあまり変化がなかった。今後、「副業・複業」がより推進されるためには、企業の許可だけではなく労働者を受け入れる企業の採用の柔軟性も必要になるとみられる。