上半期の中途採用充足企業は17.7%、70.5%が未充足

 リクルートが、提供する転職支援サービス『リクルートエージェント』上で実施した「2021年度上半期(4月~9月)の中途採用動向調査」結果(有効回答数1万3041社)によると、回答社のうち、中途採用充足率が100%以上である採用充足企業は全体の17.7%だった。採用未充足企業(100%未満)は70.5%であり、そのうち採用充足率50%未満の企業は46.1%。また、採用計画なし(採用計画0人)の企業は全体の11.8%だった。

 採用充足企業の割合が高い業界は、「化学業界」(24.0%)、「消費財業界・総合商社」(22.9%)、「金融業界」(22.4%)など。反対に低い業界は、「インターネット業界」(10.4%)、「IT通信業界」(13.1%)、「コンサルティング業界」(15.5%)などだった。また、下半期の中途採用計画は、「4人以下」としている企業が79.9%と多数だった。これは、回答企業の55.0%が従業員規模「99人以下」であることなどが主因とみられる。

 中途採用計画が「4人以下」の割合をみていくと、特に「インターネット業界」(54.8%)や「IT通信業界」(67.7%)が低く、「5人以上」の割合が高くなっている。また従業員規模別では、従業員規模が大きくなるほど「4人以下」の割合が低くなり、「5人以上」の割合が高くなっている。特に従業員規模が5000人以上の企業では、9.1%が「100人以上」の中途採用を計画している。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、企業はオンライン面接の活用を進めている。オンライン面接(WEBまたは電話を利用した面接)の活用状況は、全体の63.6%の企業がオンライン面接を活用していると回答。また、11.6%の企業では採用活動を全てオンライン面接で実施。オンライン面接活用の理由(複数回答)は、「社会状況的に対面は適切でないため」が64.7%と最も高く、新型コロナウイルスの感染拡大の影響がみられる。

 他方で、「日程・場所等社内調整が柔軟になる」(52.6%)や「対面で会えない候補者と面接できる」(49.5%)といったオンライン面接の特徴を活かした理由も、約半数が選択している。業界別では、「インターネット業界」や「IT通信業界」が積極的にオンライン面接を活用しており、特に「インターネット業界」では、38.6%の企業が採用活動の全てをオンライン面接で実施している。

 同調査結果は↓

https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20211005_hr_01.pdf