9月の「生活自由度」は51.9点~コロナ下の生活者調査

 博報堂生活総合研究所は、新型コロナの感染が流行している昨今の生活者意識や行動について、首都圏・名古屋圏・阪神圏の20~69歳の男女1500名を対象に「新型コロナウイルスに関する生活者調査」を実施した。調査結果によると、感染拡大以前の普段の状態を100点としたとき、現在の状況下における「生活自由度」が何点くらいかを聞いたところ、9月は51.9点、8月から2.8ポイント減と2ヵ月連続で減少、過去2番目の低さとなった。

 8月は新規感染者が全国で急増。8日から8県にまん延防止等重点措置が拡大。8月13日には新規感染者が東京で5773人、全国では初めて2万人を突破。19日には全国で2万5千人超を記録。8月24日パラリンピック開催、翌25日には緊急事態宣言が21都道府県、まん延防止措置は12県へ拡大決定。下旬になり新規感染者は減少に転じるも、重症者はほぼ連日増加し、自宅療養者急増と医療逼迫の報道が続いていた中での調査だ。

 【不安度】は、ほとんどの項目で前月より増加し、「人づきあいの変化」(48.9%、4.6ポイント増)、「海外の情勢」(66.9%、3.9ポイント増)の増加が目立つ。前年同月の比較では、増加した不安は「行政の対応」(79.0%、5.9ポイント増)、減少した不安は「経済の停滞」(76.5%、4.6ポイント減)などだった。【行動抑制度】は、全項目で前月から増加し、前年同月と比べても、全項目で高くなっている。

 前月からは、「不要不急の買い物」(77.0%、5.4ポイント増)、「不要不急の外出」(83.5%、4.6ポイント増)を始め、全項目で高くなっている。【行動の実施度】では、前月からは、「感染対策を徹底している店や施設の利用」(63.2%、7.3ポイント増)、「混む時間を避けたり来店頻度を減らした買い物」(67.8%、5.9ポイント増)、「人が密集しない屋外での運動」(41.6%、5.3ポイント増)など、感染対策や密の回避を意識した行動が増加している。

 終息後に取り組むと思う行動(予想)では、[実態]より[予想]が高いのは、「人が密集しない野外でのレジャー」(予想54.1%、実態42.5%、+11.6ポイント)、「投資や資産運用」(予想37.0%、実態28.2%、+8.7ポイント)など。一方、[実態]より[予想]が低いのは、「家の中でできる娯楽」(予想60.0%、実態74.4%、-14.4ポイント)、「感染対策の徹底(マスク着用や手洗いなど)」(予想82.4%、実態93.4%、-11.0ポイント)などだった。

 同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/09/corona-release2109.pdf