7月の「生活自由度」は55.8点~コロナ下の生活者調査

 博報堂生活総合研究所は、新型コロナウイルスの感染が流行している昨今の生活者意識や行動について、首都圏・名古屋圏・阪神圏の20~69歳の男女1500名を対象に「新型コロナウイルスに関する生活者調査」を実施した。調査結果によると、感染拡大以前の普段の状態を100点としたとき、現在の状況下における「生活自由度」が何点くらいかを聞いたところ、7月は55.8点、6月から1.5ポイント増で2ヵ月連続の増加となった。

 ワクチン接種が高齢者を中心に順調に進み始め、緊急事態宣言も6月下旬に解除されたことが生活自由度の増加に影響しているとみられる。ただし、第1次緊急事態宣言明けに生活自由度が高まっていた昨年7月(61.4点)と比べると5.6ポイント低く、昨年の水準には至っていない。自由回答をみると、「生活自由度」の点数が比較的高い人からは、「不自由もあるがよい面もある」との積極的な評価が多くあった。

 【不安度】は、全項目で前月より減少し、「自分や家族の健康」(66.7%、4.1ポイント減)、「人付き合いの変化」(43.9%、3.6ポイント減)で減少が目立つ。【行動抑制度】は1項目を除き2ヵ月連続の減少。前月より減少したのは、「外食」(74.8%、2.2ポイント減)、「体験型エンタメ」(78.9%、1.4ポイント減)など。増加は「不要不急の外出」(81.1%、0.6ポイント増)のみだった。

 【行動の実施度】では増加、減少がまちまちだった。前月から増加したのは、「自家用車での移動」(52.5%、2.2ポイント増)、「投資や資産運用」(27.8%、1.3ポイント増)、「自分で料理する」(58.6%、1.3ポイント増)など。前月から減少したのは、「SNSの閲覧・投稿」(40.5%、2.0ポイント減)、「スマホやパソコンなどでのゲーム」(46.6%、1.9ポイント減)、「十分な運動・栄養・睡眠」(73.7%、1.2ポイント減)などだった。

 終息後に取り組むと思う行動(予想)では、[実態]より高いのは、「人が密集しない野外でのレジャー」(予想51.2%、実態40.9%、+10.3ポイント)、「十分な運動・栄養・睡眠」(予想82.0%、実態73.7%、+8.3ポイント)など。逆に[実態]より[予想]が低いのは、「家の中でできる娯楽」(予想54.1%、実態70.3%、-16.2ポイント)、「感染対策の徹底(マスク着用や手洗いなど)」(予想80.7%、実態92.9%、-12.2ポイント)などとなっている。

 同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/07/corona-release2107.pdf