転職成功者の平均年齢は32.0歳、調査開始以降最高

 パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、2008年~2020年の期間に同サービスを利用したビジネスパーソン約24万人のデータを元に「転職成功者の年齢調査」を実施した。調査結果によると、2020年に転職した人の平均年齢は32.0歳、男女別では男性が32.9歳、女性が30.1歳だった。2019年の平均年齢と比べ、全体では31.7歳から0.3歳上昇し、調査を開始した2008年以降で最も高い年齢となった。

 年齢の内訳をみると、「24歳以下」が2019年から0.9ポイント減の9.4%、「25~29歳」が同0.6ポイント減の38.8%。一方、「30~34歳」は同0.2ポイント増の23.4%、40歳以上は同1.2ポイント増の15.5%だった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、多くの業界で景気が後退したことで即戦力となる人材の採用が主流となり、未経験者の採用が減少傾向であるため、30歳以上の割合が増加したとみている。

 転職成功者の職種別の割合を2019年と2020年で比較したところ、全ての年代で「技術系(IT・通信)」で転職する人の割合が増加。具体的には、「24歳以下」で2.7ポイント増の16.8%、「25~29歳」で4.0ポイント増の19.2%、「30~34歳」で2.4ポイント増の20.0%、「35~39歳」で4.1ポイント増の24.3%、「40歳以上」で7.2ポイント増の28.1%と、全ての年代で他の職種に比べ「技術系(IT・通信)」が最も数値を伸ばした。

 この背景には、コロナ禍で生じた「専門スキル・経験」を重視する傾向がある。非対面サービスの普及やテレワークに代表されるウィズコロナの働き方を支えるIT人材へのニーズの高まりも影響しているとみている。また、年齢別にみると、24歳以下では、「営業系」(26.2%)で転職した人が最多、前年から0.6ポイント増加。25~29歳でも「営業系」(25.3%)で転職した人が最多となったが、前年からは1.3ポイント減少した。

 30~34歳では、「技術系(IT・通信)」(20.0%)で転職した人が最多、前年から2.4ポイント増加し、2019年に転職した人が最も多かった「営業系」を追い越す結果となった。35~39歳では、「技術系(IT・通信)」(24.3%)で転職した人が最多、前年から4.1ポイント増加。40歳以上で、転職した人が最も多かったのは「技術系(IT・通信)」(28.1%)で、前年から7.2ポイント増加した。

 同調査結果は↓

https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2021/20210222_01/