博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に実施した「来月の消費予報」によると、9月の消費意欲指数は46.7点で、前月比は-2.8ポイント低下、前年比は-3.0ポイントと、ともに低下している。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比-3.8ポイント、前年比-5.0ポイントの22.1%となった。
消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(9月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。9月の消費意欲指数は前月比-2.8ポイントで、8月に引き続き低下している。また、前年9月の消費意欲指数は、消費税増税直前で49.7点と高い指数であったため、前年比でみても-3.0ポイントの落込みとなった。
消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、コロナ禍に関連した回答のうち、消費にポジティブな回答は前月から47件減少(8月104件→9月57件)する一方、消費にネガティブな回答は56件増加(8月320件→9月376件)。詳しく内訳をみると、消費にポジティブな回答では「自粛の反動で外出・買物がしたい」(8月54件→9月27件)、「ボーナスや給付金などで金銭的な余裕がある」(8月57件→9月11件)などの減少が目立つ。
一方、消費にネガティブな回答では「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない(8月77件→9月100件)、「コロナで外出・買物ができない」(8月127件→9月167件)などが増加しており、長期化するコロナ禍で、消費意欲の低下が続いている。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は22.1%で、前月比-3.8ポイント、前年比-5.0ポイントと、消費意欲指数と同様に、前月比・前年比ともに低下している。
その内訳をみると、前年と比べて20件以上減少しているのは16カテゴリー中9カテゴリーで、そのなかでも「外食」、「レジャー」、「旅行」、「ファッション」など、外出に関連したカテゴリーが減少しているのが今年の特徴となっている。また、これらのカテゴリーは前月比でみても大幅に減少しており、シルバーウィークがある9月だが、「外」の消費への意欲は伸び悩みそうだ。
同調査結果は↓
https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2020/08/202009.pdf