90%が入居テナントから賃料減額の要請を受ける

 大和不動産鑑定が、同社クライアントの管理担当者を対象に6月24日から7月10日に実施した「賃料減額要請についてのアンケート調査」結果(有効回答数63社:事例数135件)によると、4月7日の緊急事態宣言以降に入居テナントから賃料減額の要請を90%(57社)が受けたことが明らかになった。テナントは、「飲食店」が65件で最も多く、次いで、「物販店等」29件、「ホテル等」19件、事務所など「その他」22件だった。

 減額要請を受けた期間は、「約3ヵ月」が36%で最も多く、次いで、「約半年」(21%)、「約1年」(9%)、「緊急事態宣言が解除されるまでの間」(7%)などが続いた。減額要請を受けた額の割合は、「約50%減」が29%で最も多く、次いで、「約30%減」(28%)、「約10%減」(9%)、「100%減」(7%)、休業日数の日割り減や最低保証撤廃(飲食店)などの「その他」(5%)の順だった。

 テナントからの一時減額要請への対応は、43%が応じて51%が応じていない。減額要請に応じたテナントの業種は、「飲食店」が59%、「ホテル等」が17%、「物販店等」と「その他」が12%だった。減額要請に応じた期間は、「約3ヵ月」(33%)、「緊急事態宣言が解除されるまでの間」(26%)、「約1ヵ月」(17%)の順。額は、「約30%~40%減」(45%)、「約50%減」(24%)の順だった。

 賃料減額要請がなくても賃料減額を主体的に実施しているかについては、「いいえ」が81%、「はい」が9.5%だった。主体的な賃料減額等実施内容は、「緊急事態宣言が解除されるまでの間、約50%減」や「同100%減」、「同休業日数の日割り減」、「約3ヵ月間は賃料30%減」などだった。なお、賃料減額を巡ってのトラブルは、70%が「発生していない」と回答したが、17%で「トラブルがあった」としている。

 同調査結果は↓

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