エン・ジャパンが運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」上で、35歳以上のミドルを対象に実施した「第4次産業革命に関する意識調査」結果(有効回答数2294人)によると、第4次産業革命の認知度は、83%が「知っている」(「内容も含めて知っている」25%、「概要を知っている」58%)と回答した。年収別にみると、年収1000万円以上は92%、年収1000万円未満は81%が「知っている」と回答している。
第4次産業革命とは、18世紀末以降の水力や蒸気機関による工場の機械化である第1次産業革命、20世紀初頭の分業に基づく電力を用いた大量生産である第2次産業革命、1970年代初頭からの電子工学や情報技術を用いた一層のオートメーション化である第3次産業革命に続く、IoT及びビッグデータ、AIのようないくつかのコアとなる技術革新を指す(内閣府発表「日本経済2016-2017」より)。
第4次産業革命による、働き方や雇用の変化の予想は、1位は「働く時間と場所の柔軟化」(57%)、2位は「労働生産性の飛躍的な向上」(50%)、3位は「人材の流動化」(41%)。年収1000万円以上の回答が多かった項目は、「働く時間と場所の柔軟化」(「年収1000万円以上」66%、「年収1000万円未満」56%)、「労働生産性の飛躍的な向上」(同59%、48%)、「業種・企業の枠を超えた協業・連携の増加」(同47%、35%)だった。
第4次産業革命によって、職を失うことに40%が「不安がある」と回答。業種別にみると、「不安がある」が多いのは、第1位「金融」(52%)、第2位「物流・運輸」(51%)、第3位「メディカル」(47%)。職を失うことへ不安がある理由(複数回答)は、「年齢的に未経験業種・職種への転職が難しいと思う」(53%)、 「ロボットに代替えできる可能性が高い職種だから」(32%)、 「自動化できる可能性が高い職種だから」(31%)だった。
職を失うことへ不安がある理由を業種別にみると、全体と15ポイント以上差が出たのは「年齢的に未経験業種・職種への転職が難しいと思うから」(「全体」53%、「コンサルティング」74%)、「今持っている資格・経験の需要が減っていくと思うから」(「全体」20%、「コンサルティング」39% )、「同業の人員削減が既に進んでいるから」(「全体」20%、「金融」37%)だった。
一方、第4次産業革命により、職を失うことへ不安がない理由(複数回答)は、「判断が必要な仕事だから」(52%)、「対人間(交渉・教育など)の仕事だから」(50%)、「経験がものをいう世界だから」(30%)などが上位に挙げられた。また、今後働き続けていくために必要だと思うこと(複数回答)は、「ヒューマンスキル(対人関係力)」(70%)、「変化に対応できる柔軟な思考」(51%)、「マネジメントスキル」(48%)がトップ3となった。
同調査結果は↓