18年度の消費者相談件数は7163件、11年連続の減少

 経済産業省が公表した2018年度における消費者相談の概況によると、同年度の相談件数は7163件(前年度比▲1.9%)で、11年連続の減少となった。特定商取引法関係の相談が4108件で全体の5割半ば(57.4%)を占め、次いで、割賦関係が993件(同13.9%)、製品関係が485件(同6.8%)の順。全体の相談件数が減少傾向にある中で、「割賦関係」の相談は、前年度から106件増加し、2013年度以降、最も多い件数となった。

 消費者相談の特徴をみると、「割賦関係」の相談が2013年度以降、最も多い993件となったが、このうち、「改正割賦販売法」に関する相談は138件(前年度比91.7%増)となった。具体的事例をみると、「解約したいが事業者(加盟店)と連絡がとれない。決済代行業者は加盟店を指導できないのか」、「クレジットカードの不正利用にあった。決済時の本人確認を徹底してほしい」といった相談があった。

 「訪問販売」は、1182件で、前年度と比べると58件(5.2%)増加。全相談件数に占める割合は前年度の15.4%から16.5%に微増し、2018年度最も相談の多い取引形態となった。中でも、「住宅リフォーム」に関する相談は、310件(前年度比24.0%増)。具体的事例では、「事業者が突然自宅に訪れ、屋根に上り、瓦の応急措置が必要だと言われ、その場で契約をしてしまった」といった相談があった。

 また、「情報商材」に関する相談が5割増となった。「簡単に稼げる」という投資や副業の儲け話、「仮想通貨で高収入」などの情報商材に関する相談が、前年度から160件(49.5%)増加し、483件となった。このうち、「電話勧誘販売」が185件(前年度比83.2%増)、「通信販売」が93件(同13.4%増)、「訪問販売」が59件(同63.9%増)と増加しており、これらで7割弱(69.8%)を占めている。

 なお、消費者相談の受付先別では、本省が2284件(前年度比▲0.8%)、経済産業局が4879件(同▲2.4%)となっている。相談者の属性別では、「本人」が3476件(構成比48.5%)、「消費生活センター等」が3024件(同42.2%)。年代別では、「50歳代」が747件(構成比24.8%)、「40歳代」が638件(同21.2%)、「60歳代」が615件(同20.4%)、「70歳代以上」が453件(同15.0%)、「30歳代」が411件(同13.6%)と続いている。

 2018年度消費者相談の概況は↓

https://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/30syouhisyasoudan_gaiyoban.pdf