男性会社員の小遣いは3万6747円と過去2番の低額

 新生銀行が20代から50代の有職者の男女を対象に実施した「2019年サラリーマンのお小遣い調査」結果(有効回答数2717人)によると、男性会社員の毎月の平均小遣い額は3万6747円(前年比3089円減少)と、1979年の調査開始以来、過去2番目に低い金額(最低額は1982年の3万4100円)となった。景気に変調の兆しがみられ、10月予定の消費増税による影響や家計における賃金の伸びが依然として緩慢なこと等が理由とみられる。

 年代別にみると、30代を除く各世代で大きく減少しており、特に20代と50代では前年4万円前半から、ともに3万円台後半まで大きく減少している。40代は3万3938円と男性会社員の中で最も低い小遣い額だった。男性会社員の1日の平均昼食代は前年比15円微減の555円。1回当たりの飲み代は5415円、自宅で飲む人の2794円より2621円以上高い。平均飲み回数は2.4回で、1ヵ月の飲み代は1万3175円となった。

 女性会社員の毎月の平均小遣い額は、3万3269円(前年比1585円減少)と過去最低額。年代別にみると、40代と50代で2万円台後半まで大きく減少。20代は前年比1001円減少の4万1122円となり、今回調査で唯一4万円台を超えた。女性会社員の1日の平均昼食代は同5円減少の581円。1回当たりの飲み代は4288円と、自宅で飲む人の2106円と大きな開きがある。平均飲み回数は2.2回で、1ヵ月の飲み代は9493円となった。

 男性会社員では「職場で働き方改革があった」が前年より10%ほど増加し、47.5%となった。働き方改革の主な内容としては、「残業が減った」(49.7%)、「有給が取りやすくなった」(44.2%)、「定時で帰宅できる日数が増えた」(22.0%)などが挙げられた。働き方改革により43.2%が「支出が増えたものがある」と回答。支出の内訳は、「食費(飲み代除く)」(33.1%)、「飲み代」(26.8%)、「子供の教育関連の費用」(17.9%)と続く

 また、消費税8%の負担を感じる人は、前年と同水準で、男性会社員が73.2%(前年は73.1%)、女性会社員が80.5%(同0.4%)と、女性会社員のほうの負担感が大きい。消費税率8%の引上げから5年が経過するが、依然として負担を感じている層が多い。消費税10%への負担感はさらに高く、男女ともに消費税8%の場合より約10ポイント高くなり、今後、消費税引上げによる小遣いへの影響の大きさも予測される。

 同調査結果は↓

https://www.shinseibank.com/corporate/news/pdf/pdf2019/190621okozukai_j.pdf