働きながら学びたい人は約9割、実際に活動は約6割

 人生100年時代において、リカレント教育(社会人の学び直し)が注目されつつあり、個人が学び続ける重要性が問われている。リクルートキャリアが発表した「人生100年時代に働きながら学ぶことについてのアンケート調査」結果(有効回答数930人)によると、学びたいと考える人は91.8%で、実際に学ぶために活動している人(予定を含む)は、そのうち61.6%となり、働きながらも学びたいと志向し活動する人が多い結果となった。

 学びたい内容について自由記述で尋ねたところ、「AIなど次世代型の分析手法」(40代/経営企画・事業企画・業務企画)といった先端技術を活用する知識・スキルや、「日本・世界の経済状況と、各国の政府の政策方針」(40代/機械エンジニア)といったグローバル化したビジネスに対応する上で必要であろう知識や、「アートに関する知識」(30代/インターネット専門職)のように創造力の向上につながりそうな内容などが見られた。

 学びたいと考える人に理由(複数回答)については、最も多いのは「広い知見・視野を得たい」(71.0%)で、次いで「自らの市場価値を高めたい」(67.3%)だった。学びたい理由を「活動している人」と「活動していない人」のそれぞれで見たところ、最も差があったのは「学ぶこと自体が好き」の回答で、活動している人が44.9%、活動していない人は27.1%と、17.7ポイントの差があった。

 学びたいと考える人で何かしらの悩みがある人は82.6%にのぼった。最も多い悩みは「仕事が忙しく時間がとれない」(57.4%)、次いで「プライベートが忙しく時間がとれない」(35.0%)。また、「学ぶものが定まらない」(22.1%)は、学ぶために活動している人の割合が16.3%に対し、活動していない人は30.2%と、13.8ポイントの差があり、意欲とは裏腹に、具体的に学ぶ内容が定まらないと、活動へ進めない葛藤が見てとれる。

 学びたいと考える人に就業先からの支援について尋ねたところ、支援があると助かる人は83.8%だった。支援内容(複数回答)については、「学習機会の提供」が58.0%で最も多く、次いで、「学習費用の支援」が56.3%と、半数以上の人が回答。続いて「職務状況の改善等による時間の確保」(42.2%)となり、準備や学ぶ際にかかる時間や、費用に対する支援を求める声が多い結果となった。

 同調査結果は↓

https://www.recruitcareer.co.jp/news/20190528.pdf