2018年大卒初任給は20万6700円、5年連続の増加

 2018年新規学卒者の初任給は、「大学院修士課程修了」が23万8700円(対前年比2.3%増)、「大学卒」20万6700円(同0.3%増)、「高校卒」16万5100円(同1.9%増)などとなり、大卒初任給は5年連続の増加となったことが、厚生労働省が10人以上の常用労働者を雇用する民間事務所を対象に今年6月分の賃金について取りまとめた「2018年賃金構造基本統計調査」結果(有効回答数1万5155事業所)で分かった。

 企業規模別の初任給を大学卒でみると、男性は大企業(常用労働者1000人以上)で21万4200円、中企業(同100~999人)で20万7000円、小企業(同10~99人)で20万3100円、女性は大企業で20万5800円、中企業で20万700円、小企業で19万7000円となっている。初任給の企業規模間格差(大企業=100)をみると、大学卒では、男性は中企業で96.6、小企業で94.8、女性は中企業で97.5、小企業で95.7となっている。

 主な産業について初任給を学歴別にみると、大学卒では、男性は「学術研究、専門・技術サービス業」(22万6800円)が最も高く、次いで「建設業」(21万7100円)、女性は「学術研究、専門・技術サービス業」(22万700円)が最も高く、次いで「情報通信業」(21万3900円)。一方、最も低い産業は、男性は「宿泊業、飲食サービス業」(20万1700円)、女性は「運輸業、郵便業」(19万5100円)となっている。

 高校卒では、男性は「建設業」(17万3300円)、女性は「サービス業(他に分類されないもの)」(16万8700円)が最も高い一方、最も低い産業は、男女ともに「金融業、保険業」(男性14万3200円、女性14万9800円)だった。また、初任給の分布をみると、大学卒では、男女とも「20万円台」が最も多く、それぞれ31.8%、25.5%。高校卒では、男女ともに「16万円台」が最も多く、それぞれ42.0%、34.0%となっている。

 同統計調査結果の概況は↓
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/18/dl/02.pdf