17年の余暇市場69兆9310億円、前年度比0.2%増

 日本生産性本部が発表した「レジャー白書2018」によると、2017年の余暇活動参加人口は、「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」(5240 万人)が首位となり、2011年以来7年連続の首位となった。上位種目に大きな変動はないが、順位が上昇した種目としては、7位の「音楽鑑賞(配信、CD、レコード、テープ、FM など)」、10位の「カラオケ」、11位の「温浴施設(健康ランド、クアハウス、スーパー銭湯等)」がある。

 さらに、12位の「ビデオの鑑賞(レンタルを含む)」、15位の「音楽会、コンサートなど」、20位の「テレビゲーム(家庭での)」がある。音楽関連の種目が順位を上げ、参加人口を増やしているほか、「テレビゲーム(家庭での)」、「トランプ、オセロ、カルタ、花札など」といったゲームも参加人口を増やした。近年、全体として参加人口が減少傾向にあるなか、上位20種目中7種目で参加人口が増え、そのうち6種目で順位が上昇した年となった。

 2017年の余暇市場は69兆9310億円で、前年比0.2%の微増となった。市場規模の突出して大きいパチンコ・パチスロを除くと前年比2.1%増となり、これは5年連続のプラス成長だ。インバウンド効果で、観光・行楽部門が伸び、スポーツ部門もプラスとなった。「スポーツ部門」(前年比1.2%増)は、ランニング、アウトドア、卓球、自転車関連、ウエア、シューズが堅調で、用品市場が6年連続で増加した。

 スポーツサービスは、フィットネスが過去最高を更新し、スポーツ観戦も伸び、スキー場も前年に比べて天候が良かったことに加え、グリーンシーズン対策の効果で好転した。「趣味・創作部門」(前年比2.5%減)は、カメラ、有料動画配信、電子出版、演劇が伸びたが、近年急成長した音楽コンサートは横這いにとどまり、映画も過去最高だった前年ほど大ヒット作がなく、ビデオソフトも減少が続いた。

 書籍、雑誌ともマイナスだが、雑誌は過去最大の落ち込みとなった。テレビやビデオ等のオーディオ機器も縮小した。「娯楽部門」(前年比横這い)はゲームセンターが2年連続プラスで、テレビゲームは長年の縮小傾向から回復した。公営ギャンブルも堅調で、とくに地方競馬は3年連続の二ケタ増、ボートレースも二ケタ増となった。外食も、外国人観光客の増加で伸長した。

 一方、パチンコ・パチスロは20兆円の大台を割り込み、宝くじも2年連続の大幅減となった。「観光・行楽部門」(前年比2.6%増)は、インバウンドの影響でホテルが大きく伸びたが、旅館は減少した。鉄道は5年連続で伸び、旅行業の取扱額は増加した。海外旅行が好転し、大きく伸びた。遊園地・テーマパーク、会員制リゾートクラブも堅調。乗用車、二輪車の販売も増加した。

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