「販路開拓」で重視するのは「新規顧客」は38%

 中小企業における「販路開拓」は、人材育成や資金調達等と並び、最も重要な経営課題の一つとされているが、大同生命が中小企業経営者アンケート「大同生命サーベイ」の5月調査で実施した「販路開拓に関する調査」結果(有効回答数4358社)によると、「販路開拓」のために重視しているのは、「新規顧客」が38%、「既存顧客(取引量の拡大等)」が41%と回答した企業がそれぞれ約4割となった。

 「新規顧客」の開拓を重視する経営者を年齢層別でみると、「39歳以下」が53%、「40代」44%、「50代」39%、「60代」34%、「70歳以上」30%となっており、若い層ほど「新規顧客」を重視していることがうかがえる。業種別でみると、「製造業」(34%)や「建設業」(31%)に比べて、「卸・小売業」と「サービス業」でともに42%と、「新規顧客」を重視している割合が多くなっている。

 過去1年の売上に占める新規顧客の割合をみると、「5%未満」が34%、「5~10%」が31%など、「10%未満」が78%と約8割となった(「全くない」13%を含む)。業種別にみると、「製造業」で「10%未満」の割合が84%と最も多くなっている。前年同月比の業況別でみると、「業況が改善した」企業ほど売上に占める新規顧客の割合が多くなっている(新規顧客の割合「10%以上」が34%)。

 「販路開拓」に向けて実施している(したことがある)取組みのうち「効果が大きかったもの」(複数回答)は、営業面では「経営者によるトップセールス」(38%)が約4割と最も多く、次いで「販売エリア・業種の拡大」(25%)、「インターネット販売や電子取引の導入」(12%)が続いた。マーケティング面では「ホームページの開設・アクセス分析」(34%)が約3割と最も多くなっている。

 「新規顧客の開拓を重視」する企業では、営業面で「インターネット販売や電子取引の導入」(16%、「既存顧客の開拓重視」企業では9%)が、マーケティング面で「ホームページの開設・アクセス分析」(39%、同33%)、「SNSの活用」(17%、同11%)が「既存顧客の開拓を重視」する企業に比べ、多くなっている。

 同調査結果は↓
https://www.daido-life.co.jp/company/news/2018/pdf/180615_01_news.pdf