小6の就きたい職業、男「スポーツ選手」女「医師」

 クラレが今春小学校を卒業した子どもとその親を対象に実施した「将来就きたい職業と就かせたい職業調査」結果(有効回答数:親子計2864人)によると、男の子が就きたい職業の1位は、昨年に続き「スポーツ選手」(22.0%)、女の子の1位は昨年から1.6ポイント上昇した「医師」(8.0%)となった。また、男の子の親が将来就かせたい職業の1位は「公務員」(18.6%)、女の子の親の1位は「看護師」(15.1%)となっている。

 男の子が1位の「スポーツ選手」は、昨年から3.6ポイント増の22.0%。内訳をみると、「サッカー」が42.3%と人気で、28.9%で続く「野球」を大きく引き離している。また、ロボットクリエイターやプロダクトデザインといったものづくり系技術職が人気を集め、「エンジニア」(5.8%)が昨年の6位から2位に大きく順位を上げた。子どもたちにとって身近な存在の「教員」(5.0%)もじわじわと順位を上げ、3位に入った。

 「教員」は、6位、5位、3位と年々順位を上げている。最近は、大変さがクローズアップされがちな「教員」だが、子どもたちの目にはやりがいのある魅力的な仕事に映っているようだ。そのほか、「警察官」が、1.8%から3.4%と大きく比率を上げて9位に入った。一方、2014年から2016年に理系分野での日本人ノーベル賞受賞が続き、2年連続2位にランクインしていた「研究者」は、半数近くポイントを落として5位になった。

 一方、女の子は、1位の「医師」は年々比率が増加し、今年はついにトップに立った。2位の「看護師」(7.3%)、9位の「医療関係」(3.2%)を合わせると18.5%で、医療職への関心が高いことが分かる。過去に1位になったこともある「教員」(6.1%)、「保育士」(6.1%)は同率で3位と変わらず人気だが、医療職に1位、2位を譲った。少子高齢化を敏感に感じ取っているのか、女の子らしい現実的な視点も感じられる。

 また、女の子でもトップ10に「スポーツ選手」(3.1%)が入った。内訳は、男の子と同じ「サッカー」(21.7%)が一番人気、次いで「バスケットボール」(17.4%)。世界トップクラスで活躍する女性アスリートに憧れを抱き、スポーツ選手になりたい子が増えている。そのほか、昨年12位だった「デザイナー」が6位に大きく順位を上げた。有名ブランドの小学生デザイナーが話題になるなど、同世代の活躍に刺激を受けたのかもしれない。

 同調査結果は↓
http://www.kuraray.co.jp/enquete/occupation/2018_s6/