8月の「生活自由度」は54.7点~コロナ下の生活者調査

 博報堂生活総合研究所は、新型コロナウイルスの感染が流行している昨今の生活者意識や行動について、首都圏・名古屋圏・阪神圏の20~69歳の男女1500名を対象に「新型コロナウイルスに関する生活者調査」を実施した。調査結果によると、感染拡大以前の普段の状態を100点としたとき、現在の状況下における「生活自由度」が何点くらいかを聞いたところ、8月は54.7点、7月から1.1ポイントの微減で3ヵ月ぶりの減少となった。

 東京都では4度目の緊急事態宣言が7月12日に発出、7月末には感染者数が全国的に再び急増。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の拡大が関西圏を含めて決定される中で、生活自由度はわずかながら下がる結果となった。昨年8月(54.3点)との比較ではほぼ横ばいだ(昨年8月は春先の第1次緊急事態宣言が明け、生活自由度が7月に大きく上昇したのち、その後の感染者増を受けて再び減少していた時期だ)。

 【不安度】はほとんどの項目で前月より増加し、「自分や家族の仕事の収入」(60.9%、5.2ポイント増)、「自分や家族の健康」(68.7%、2.0ポイント増)の増加が目立つ。ただし、前年同月の比較では全項目で減少。「海外の情勢」(13.3ポイント減)、「経済の停滞」(9.3ポイント減)、「情報の不足や不確かさ」(7.0ポイント減)などで大幅に減少している。【行動抑制度】は前月からの変化は小さいが、前年同月と比べると、全項目で低くなっている。

 前月からの変化では、「旅行・レジャー」(82.3%、2.2ポイント減)、「不要不急の外出」(78.9%、2.2ポイント減)で減少が目立つ程度だった。【行動の実施度】では前月から大きな増減はみられない。「スマホやパソコンなどでのゲーム」(50.0%、3.4ポイント増)が前月から増加、「人が密集しない屋外での運動」(36.3%、4.2ポイント減)、「自家用車での移動」(49.1%、3.4ポイント減)で減少しているが、そのほかは大きな減少はみられない。

 終息後に取り組むと思う行動(予想)では、[実態]より高いのは、「人が密集しない野外でのレジャー」(予想51.5%、実態39.9%、+11.6ポイント)、「人が密集しない屋外での運動」(予想45.4%、実態36.3%、+9.1ポイント)など。一方、[実態]より[予想]が低いのは、「家の中でできる娯楽」(予想57.5%、実態70.6%、-13.1ポイント)、「感染対策の徹底(マスク着用や手洗いなど)」(予想83.1%、実態91.4%、-8.3ポイント)などだった。

 同調査結果は↓

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/08/corona-release2108-1.pdf