厚生労働省が2019年11月~12月に実施した「裁量労働制実態調査」結果(有効回答数:適用事業場6489ヵ所、非適用事業場7764ヵ所、適用労働者4万7390人及び非適用労働者4万714人)によると、適用労働者がいる適用事業場における1ヵ月の労働時間の状況の平均(1人当たり)は171時間36分、1日の労働時間の状況の平均は8時間44分、1ヵ月の労働日数の平均(1人当たり)は19.64日だった。
裁量労働制に対する意見別事業場割合は、専門型裁量労働制の適用労働者がいる適用事業場においては、「特に意見はない」が39.5%で最も高く、次いで、「今のままでよい」が37.9%、「制度を見直すべき」が15.8%。企画型裁量労働制の適用労働者がいる適用事業場においては、「制度を見直すべき」が39.7%で最も高く、次いで、「今のままでよい」が33.9%、「特に意見はない」が23.8%となっている。
また、非適用事業場における1ヵ月の労働時間の平均(1人当たり)は169時間21分、1日の労働時間の平均は8時間25分、1ヵ月の労働日数の平均(1人当たり)は20.12日である。裁量労働制に対する意見別事業場割合は、専門型裁量労働制対象業務従事労働者がいる非適用事業場においては、「特に意見はない」が55.1%で最も高く、次いで、「分からない」が19.3%、「今のままでよい」が15.7%で続いた。
一方、適用労働者における1週間の平均労働時間数は45時間18分、1日の平均労働時間数は9時間0分、1週間の平均労働日数は5.03日。適用労働者における健康状態の認識状況別労働者割合は、「よい」が32.2%で最も高く、次いで、「ふつう」が29.4%。裁量労働制が適用されていることに対する満足度別労働者割合は「満足している」が41.8%で最も高く、次いで、「やや満足している」が38.6%だった。
対して、非適用労働者における1週間の平均労働時間数は43時間2分と裁量制適用労働者に比べて2時間16分下回った、1日の平均労働時間数は8時間39分と適用労働者に比べて21分下回った。1週間の平均労働日数は4.97日で適用労働者とほぼ同じ労働日数だった。非適用労働者における健康状態の認識状況別労働者割合は、「ふつう」が33.8%で最も高く、次いで、「よい」が30.0%だった。
裁量労働制実態調査の概要は↓