ソニー生命保険が発表した「社会人1年目と2年目の意識調査」結果(有効回答数:社会人1年目500人、2年目500人)によると、社会人1年生が最初に就職する会社で、どのくらいの間、働いていたいかは、「定年まで働きたい」が23.8%で最も高くなった。昨年の調査結果と比較すると、この割合は、2020年31.6%→2021年23.8%と、7.8ポイント下降し、定年まで勤め上げようと考えて就職活動をする人が大幅に減少した。
他方、社会人2年生が、最初に就職した会社で、どのくらいの間、働いていたいかについては、「すでに辞めたい」(25.0%)が最も高くなった。社会に出て1年が経つ時点で、すでに4人に1人が会社を辞めたいと考えている実態が明らかとなった。昨年の調査結果と比較すると、「すでに辞めたい」と回答した人の割合は、2020年23.4%→2021年25.0%と、やや上昇している。
社会人2年生が入社後に“がっかり”したこと(複数回答)は、「給料が少なかった」(29.4%)が最も高く、次いで、「ボーナスが少なかった」(21.2%)、「同期で集まる機会が少なかった」(20.0%)。思っていたよりも給料やボーナスが少なかったことを残念に感じている人が多い。そのほか、「仕事を教えてもらう機会が少なかった」(19.8%)、「残業が多かった」、「仕事内容が思っていたものと違った」(いずれも16.8%)が上位に挙がった。
会社への帰属意識別にみると、「仕事内容が思っていたものと違った」は最初に就職した会社をすでに辞めたいと考えている人では36.8%と、最初に就職した会社で働き続けたいと考えている人(10.1%)と比べて26.7ポイント高くなった。今の会社を辞めたいと考えている人の中には、入社前に聞いていた仕事内容と異なっていたと感じ、退社を意識するようになったという人が多いのではないだろうか。
社会人2年生が入社後に困ったこと(複数回答)は、「先輩・上司との接し方」(34.0%)、「仕事のモチベーションの上げ方」(31.4%)、「仕事の進め方」(29.4%)、「報告・連絡・相談の仕方」(25.8%)、「電話対応」(25.4%)が挙げられた。男女別にみると、「電話対応」は女性では30.4%と、男性(20.4%)と比べて10.0ポイント高くなった。女性には、電話での受け答えや取り次ぎ、担当者不在時の対応などに苦戦・苦慮した人が多いようだ。
入社1年目の心がけについて、社会人1年生が入社1年目に実践したいと思うこと(複数回答)は、「わからないことはすぐに聞く」(49.6%)が最も高く、次いで、「礼儀やマナーを大切にする」(49.4%)となった。わからないことはわからないままにしないこと、社会人として恥ずかしくない振る舞いをすることを心がけていこうと考えている人が多いようだ。そのほか、「目の前の仕事を一生懸命に取り組む」(45.4%)、「先輩・上司と仲良くなる」(41.0%)、「ワークライフバランスを大切にする」(40.0%)が上位に挙がった。
同調査結果は↓