テレワーク、約半数が「通常よりも長時間勤務に」

 連合総研が発表した第40回勤労者短観「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート調査」結果(有効回答数2000人)によると、在宅勤務・テレワークで問題となった経験を聞いたところ、「通常よりも長時間勤務になった」(45.3%)、「勤務時間外の連絡」(43.9%)、「休憩時間が取れない」(42.9%)などが続いた。いずれの経験も男性の割合が高く、男性の約半数(49.9%)が通常よりの長い勤務時間を経験している。

 次に、在宅勤務・テレワーク時に、家事、育児、介護で仕事に集中できなかった経験が「あった」とする割合は全体では4割弱(「よくあった」8.2%、「ときどきあった」14.4%、「まれにあった」15.8%)だが、末子年齢15歳未満の子どもを持つ人では6割以上(62.8%)になるなど、属性による差が大きい。「あった」とする割合は、末子年齢6歳未満の子を持つ男性が65.1%と最も高い。

 在宅勤務・テレワークが原因で収入が減少した経験が「あった」割合は、全体では約3割(「よくあった」8.5%、「ときどきあった」12.3%、「まれにあった」8.8%)となっている。年代別では30代の割合が比較的高く約4割(38.3%)だった。また、上司の管理状況別にみると、上司が労働時間を「把握していない」と思う人の4割以上(41.2%)が、具合を悪くした経験があり、「把握している」と思う人の間に18.4%ポイントの差があった。

 在宅勤務・テレワークの実施による生活の影響(複数回答)については、既婚者全体では「家族の会話が増えた」が約4割(38.4%)で最も多く、次いで「趣味やプライベートの時間が充実した」(34.7%)が続いた。既婚男女間で認識の差が大きいのは、「家族から迷惑がられることがあった」(男性14.2%、女性1%)、「家事の分担が進んだ」(同13.9%、8.8%)、「家事負担が増えた」(同9.6%、19.6%)などだった。

 なお、今後の在宅勤務・テレワーク実施を「希望する」との回答は、全体で半数以上(52.4%)あり、5月又は9月の在宅勤務・テレワーク経験者では84.1%を占め、未経験者の35.1%と比べて49%ポイントもの差があった。今後の在宅勤務・テレワークの希望日数では、勤務日の「5割以上を希望」する人の割合が半数以上(50.9%)で、5月又は9月の在宅勤務・テレワーク経験者では約6割(59.9%)に及ぶ。

同調査報告書は↓

https://www.rengo-soken.or.jp/work/93e6991ef987b807857abbf220277eef3201149a.pdf