2021年の「周年記念企業」、全国に13万9296社

 帝国データバンクが発表した「2021年の周年記念企業調査」結果によると、来る2021年に創業から節目の年となる「周年記念」を迎える企業は、全国に13万9296社を数え、このうち1991年(平成3年)に創業し「30周年」を迎える企業が2万3447社で最多となった。また、1921年(大正10年)創業の「100周年」は2943社、1821年(文政4年)創業の「200周年」は5社、1721年(享保6年)創業の「300周年」は3社判明した。

 上場企業は364社判明し、1951年(昭和26年)創業の「70周年」が65社で最多。2001年(平成13年)創業の「20周年」が42社でこれに続く。創業10、30、50、100周年企業の社数を業種別にみると、10周年では「サービス業」が7513 社(構成比35.0%)、30と50周年では「建設業」がともに構成比30%を超え最多となった。100周年では「小売業」が716社(同24.3%)で最も多い。

 創業から300周年を迎える「釜屋」(三重県四日市市)は初代山本喜六郎氏が、1721年 (享保6年)に現地にて釜などの販売を始めたことが始まりとされ、鉄鋼販売事業を中心とした専門商社として現在では三重県内でも有数の企業となった。また、「土屋華章製作所」(山梨県甲府市)は1821年(文政4年)に初代の宗助氏が、昇仙峡の宮司にしか伝わっていなかった門外不出の水晶加工技術を会得し、当社の前身である「玉潤堂」を創業した。

 1921年(大正10年)に創業し100周年を迎える企業には、酒類を業務用と一般顧客用の二方向へ販売することが強みの「カクヤスグループ」(東京都北区)、家電製品から人工衛星などの宇宙システムまで幅広く手掛ける総合電機メーカーの「三菱電機」(東京都千代田区)、建設機械を中心に世界的にも高いシェアを誇る小松製作所(東京都港区)などが名を連ねる。

 帝国データバンクは、「長い間企業を存続・発展させていくのは容易なことではない。周年記念を機に、創業当時からの歴史を再確認することで原点に立ち返ることや、この区切りを転換期と位置づけ、事業戦略や方針を見直す企業も少なくない。『新しい生活様式』など、社会全体があらゆる形での変革を迫られているなか、周年を迎える企業が今後さらなる発展を遂げることを期待したい」とコメントしている。

 同調査結果は↓
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p201201.pdf