全118職種仕事満足度ランキング総合の平均60.7点

 転職サービス「doda(デューダ)」が、20歳~59歳のビジネスパーソン1万5000人を対象に実施した「仕事に対する満足度調査」結果によると、仕事満足度ランキングの各指標の平均点(100点満点)は、『総合』が60.7点(昨年64.7点)、『仕事内容』が63.6点(同69.2点)、『給与・待遇』が56.1点(同62.6点)、『労働時間』が68.4点(同73.6点)、『職場環境』が62.1点(同66.9点)となり、今年は全ての指標で昨年を下回った。

 また職種別でみると、全118職種の中で『総合』満足度が最も高かった職種は、1位は「融資審査/契約審査」(73.7点)、2位が「MR」(69.6点)、3位が同点で「ITコンサルタント(インフラ)」と「医療機器メーカー(営業)」(69.4点)、5位が「構造設計」(69点)、6位が「データベース/セキュリティエンジニア」(68.3点)。ランキングで上位20位に入った職種で最も多かったのは「医療系専門職」だった。

 1位の「融資審査/契約審査」は、項目別の満足度で見ても全て高得点で、中でも『労働時間』の満足度は82.7点、『仕事内容』の満足度は77.5点と、いずれも項目別で1位だった。2位の「MR」は、例年『給与・待遇』の満足度が高いのが特徴だが、今回の77.2点は、2位に8点以上の差をつけている。コメントでは「コロナ禍でも業績に影響が少なく給料が安定している点」、「充実した福利厚生」を挙げる人が多く見られた。

 3位の「ITコンサルタント(インフラ)」は『仕事内容』、『職場環境』の項目で高得点。「IT系はコロナ前にテレワークの土台ができていたため、完全テレワークになっても支障が少なかった」といった声が目立った。同じく3位の「医療機器メーカー(営業)」は全ての項目でバランス良く高得点。MRと同様に、『給料の高さ』や『仕事のやりがい』を挙げるコメントが多く、コロナ禍でも業績が左右されないメリットがあるようだ。

 今年の仕事満足度の高い職種は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けていない職種やリモートワークが進んだ職種が上位にランクインした。特に順位を伸ばしたクリエイター・クリエイティブ職、技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)、医療系専門職では、「コロナ禍においても業績への影響がない」、「リモートワークでも業務が成り立つことが分かった」という意見が多く挙げられた。

 doda(デューダ)は、「新型コロナをきっかけに、働く環境が変化し、それによって人々の価値観も変わりつつある。そのため、今年は『給料の高さ』や『仕事のやりがい』だけでなく、『リモートワーク』についてのコメントが多く挙がった。今後も『働き方』に重きを置いて、転職活動を行う動きが加速すると考えられるため、企業は、リモートワーク制度の充実や副業解禁など、働き方の選択肢を増やす動きが求められる」としている。

 同調査結果は↓

https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2020/20201102_01/