2018年司法試験合格者は昨年より18人減の1525人

 法務省が11日に発表した2018年の司法試験結果によると、合格者数は昨年より18人少ない1525人だった。受験者数は729人減の5238人で、合格率は3.25ポイント増の29.11%となった。受験者数、合格者数はともに、法科大学修了生の受験が始まった2006年以降で最少を記録。合格者の平均年齢は28.8歳、最高年齢は68歳、最低年齢は19歳。性別では、男性が1150人で75.41%を占め、女性が375人だった。

 合格者は、論文式試験の各科目において、素点の25%点(公法系科目・刑事系科目は50点、民事系科目は75点、選択科目は25点)以上の成績を得た者のうち、短答式試験の得点と論文式試験の得点による総合評価の総合点805点以上の者とされている(2018年9月10日司法試験委員会決定)。今回の試験の総合点は、最高点が1197.79点、最低点が414.66点で、平均点は790.17点だった。

 また、法科大学院の合格者数は前年から64人減の1189人で全体の約78%を占めたが、合格率は24.75%と低水準だった。一方で、2011年から導入された予備試験通過の合格者は46人増の336人で合格率は77.60%となった。予備試験は、経済的な理由などで法科大学院に通えない人のための例外措置として導入されたものだが、本来の趣旨とは異なり「法曹への近道」として学生らが出願するケースが増えているという。

 2018年の予備試験合格者336人は過去最多だったが、年齢別にみると、「20〜24歳」が192人と全体の57.1%を占め、次いで「25〜29歳」が50人(構成比14.9%)となっており、30歳未満が7割強を占めている。また、職種別にみると、「大学生」が112人(同33.3%)「法科大学院生」が105人(同31.3%)と目立ち、今後も法科大学院を経ないで受験資格を得る予備試験を目指す傾向が強まりそうだ。

 2018年司法試験の結果については↓
http://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00167.html