4月末時点の大学生の内々定率は前年を下回る35.2%

 マイナビが2021年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した「2021年卒大学生活動実態調査」結果(有効回答数9478人)によると、2021年卒大学生・大学院生の4月末時点の内々定率は35.2%(前年同月比4.1ポイント減)、内々定保有者の平均内々定保有社数は1.5社(同0.1ポイント減)と前年を下回る結果になった。3月における内々定率・平均内々定保有社数は前年を上回っていたが、4月末時点では鈍化している。

 就職活動を継続する学生の割合は、前年同月比0.6ポイント減の87.4 %(「未内々定者」64.8%+「内々定を保有したまま活動を継続する学生」22.6%)だった。現在最も注力して行っている活動について、「面接」と答えた割合は 49.7 %で前年同月より5.2ポイント減少した。一方、「エントリーシート提出」は 24.8 %で同9.3ポイント増加しており、新型コロナウイルスの感染拡大が就職活動の進行に影響していることがうかがえる。

 新型コロナウイルス感染拡大抑止のために、WEBを使った会社説明会や面接が増えていることから、オンラインで就職活動を行う際の自宅の通信環境について尋ねたところ、「スマホ・タブレット+携帯通信のみ」(15.6%)や「PC(マイク・カメラあり)+通信容量制限あり」(10.3%)など、「通信容量制限がある」と回答した学生は計33.1%だった。オンライン上の選考活動により、通信環境という新たな課題が浮かび上がった。

 現在、学生が就職活動を進める上で不安に思っていること(複数回答)は、「景気動向が不透明なため、企業の採用活動が縮小するのではないか」が56.5%と最多、次いで、「説明会や選考会に不慣れなオンラインで参加しなければならない」(45.5%)、「生の情報を集めにくい中で、相手に伝わる志望動機を考えられるか」(44.5%)、「学内外の合同企業説明会がない中で、選考を受けたいと思う企業を探せるか」(36.3%)などが続いた。

 4月に実施した「マイナビ<緊急>2021年卒企業新卒採用予定調査」で、『新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021 年卒新卒採用予定数を変更するかどうか』を聞いたところ、「当初の予定通り」との回答が8割を超えて最も多く、企業の採用予定数に大きな減少傾向が見られないことから、学生は過度な不安を感じることなく、落ち着いて情報収集を進めて就職活動をおこなうことが重要といえる。

 同調査結果は↓

https://www.mynavi.jp/news/2020/05/post_23188.html