新型コロナで業績予想を下方修正した上場企業326社

 新型コロナウイルスは国内経済に大きなダメージを与えており、その影響によって業績予想の下方修正を発表する上場企業が後を絶たない。帝国データバンクでは、業績予想の修正に関する適時開示情報を発表した上場企業のうち、新型コロナウイルスの影響が含まれ、業績予想を下方修正した企業について集計し、分析した。上場企業の業績修正動向調査は前回調査(2020年4月23日発表)に続き9回目。 

 今回の調査結果によると、「新型コロナウイルス」の影響を受けたとして業績予想の下方修正(連結、非連結)を発表した上場企業は、4月28日までに累計326社(前回調査から 67社増)となった。326社が下方修正を行ったことで減少した売上高の合計は約2兆9089億3600万円(同約7772億4400万円増)となった。下方修正を行った上場企業を業種別にみると、「製造業」が累計103社と31.6%を占めて最も多い。 

 次いで、「サービス業」が70社(構成比21.5%)、「卸売業」45社(同13.8%)、「金融・保険業(持株会社含む)」52社(同16.0%)、「小売業」35社(同10.7%)、「運輸・通信業」14社(同4.3%)などとなっている。新型コロ ナウイルス感染拡大に収束のメドがたたないなか、全国で関連倒産も4月30日15時時点で109件と相次いでおり、新型コロナウイルスの影響の拡大が今後も懸念されている。 

 なお、下方修正を発表した主な上場企業(4月23日~4月28日)には、「パンソニック(株)」(修正額▲2500億円、増減率▲3.2%)、「(株)デンソー」(同▲1100億円、▲2.1%)、「三菱自動車工業(株)」(同▲1800億円、▲7.3%)、「(株)三越伊勢丹ホールディングス」(同▲360億円、▲3.1%)、「(株)ポーラ・オルビスホールディングス」(同▲270億円、▲12.4%)などがある。 

 同調査結果は↓ 

http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200414.pdf