“亥年”設立法人は17万9千社、最古は1887年設立

 2019年の干支は亥(いのしし)だが、東京商工リサーチが発表した「“亥年”設立法人調査」結果によると、全国の法人約290万社のうち、亥年の設立は17万9045社で、十二支のうち亥年の法人構成比(6.1%)が最も少ないことが分かった。同調査は、東京商工リサーチの企業データベースから個人企業や倒産、休廃業・解散した企業などを除いた289万2017社から、亥年に設立された法人を対象に抽出、分析したもの。

 亥年設立の法人で最も古い設立年は1887年(明治20年)で、設立132年の老舗企業は2社あった。各種印刷機械の設計製造などを手掛ける大阪印刷機械製作所(大阪府)、倉庫や港湾運送などの物流を手掛ける三菱倉庫(東京都)で、いずれも同年4月に設立された。都道府県別の社数では、最多が「東京都」の3万9488社(構成比22.0%)。設立年別ではリーマン・ショック前の2007年が7万8653社(同43.9%)で約4割を占めた。

 亥年設立の法人で、最も設立が古いのは1887年4月の大阪印刷機械製作所(大阪府)と、三菱倉庫の2社。次いで、1899年は共立女子学園(東京都)、福井新聞社(福井県)など27社。1911年は三島信用金庫(静岡県)、相模女子大学(神奈川県)、上智学院(東京都)、明治屋(東京都)、九州商船(長崎県)など56社。亥年設立の上場企業は367社だった。十二支では丑年(390社)に次ぎ2番目に多い。

 主な上場企業は、日本電気(設立1899年)、神戸製鋼所(同1911年)、セコム、養命酒製造、美津濃(同1923年)、シャープ、富士通、TDK、パナソニック(同1935年)、正栄食品工業、パイオニア、ハウス食品グループ本社、はごろもフーズ、任天堂(同1947年)、カネ美食品(同1971年)、くらコーポレーション(同1995年)、マツモトキヨシホールディングス、ドトール・日レスホールディングス(同2007年)など。

 亥年は、1923年9月に関東大震災が発生、大きな混乱が起きた。2018年10月豊洲市場への移転で83年の歴史に幕を下ろした築地市場が1935年2月に開場した。1947年5月には日本国憲法が施行された。1959年4月には天皇陛下のご成婚。そして、2019年5月は『平成』から新元号への変更が予定されている。亥年は、政治、経済、生活の大きな節目の出来事が起きている。

 同調査結果は↓
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20181121_01.html