残業時間最少の職種は「経理事務・財務アシスタント」

 パーソルキャリアが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」が、20歳~59歳のビジネスパーソン1万5000人を対象に実施した「平均残業時間の実態調査」結果によると、今回の調査で残業時間が最も少なかった職種は「経理事務・財務アシスタント」で、月間の残業時間は平均11.1時間だった。これは1ヵ月の出勤を20日間とした場合、残業時間は1日当たり33.5分となる。

 2位以下は、「秘書・受付」(11.6時間)、「医療事務」(12.1時間)、「一般事務・アシスタント」(12.2時間)、「通訳・翻訳」(12.2時間)、「薬事」(12.7時間)、「総務アシスタント」(12.8時間)、「簡易事務」(13.8時間)と続いた。残業時間が少ない職種1位~10位には、アシスタント職種と医療系専門職が多くランクイン。「アシスタント職は年間を通して残業が少ないのでは」と思われがちだが、必ずしもそうとは言い切れない。

1位の「経理事務・財務アシスタント」は決算期付近が繁忙期であり、10位の「営業事務・アシスタント」は営業担当や顧客からの急な依頼が入り、想定外に帰宅が遅くなる日も発生する。つまり、どの部署でアシスタントをしているかによって働き方は大きく変わる。このような環境でも、月間の残業時間を10時間台に抑えることができているのは、この職種で働く人たちが『効率』や『生産性』を重視し、実践しているからだとみられている。

 一方、残業時間が最も多かった職種は「ゲーム(制作・開発)」で、月間の残業時間は平均45.3時間だった。これは1ヵ月の出勤を20日間とした場合、残業時間は1日当たり2時間16分となる。スマートフォンの普及によってゲーム人口は大幅に増加しているが、ゲーム開発の中でも、特にオンラインゲーム・携帯ゲーム・ソーシャルゲームは日々の改修や開発が欠かせない分野のため、スピーディな対応力が求められる。

 2位以下は、「インターネット/広告/メディア」(42.4時間)、「建築施工管理」(41.5時間)、「ビジネスコンサルタント」(40.5時間)、「設備施工管理」(39.4時間)と続いた。3位と5位には施工管理職がランクイン。オリンピック需要に伴う建設ラッシュの発生も、分野によっては職人が少なく、なかなか工事が進まず、結果として工事スケジュールに遅れが出やすくなるが、納期を厳守するために必要な残業が発生することもある。

 同調査結果は↓
https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2018/20181002_01/