2019年大卒初任給は21万200円、6年連続の増加

 2019年新規学卒者の初任給は、「大学卒」21万200円(前年比1.7%増)、「高校卒」16万7400円(同1.4%増)などとなっており、大卒初任給は、2011年(2.3%増)以来の高い伸び率で、6年連続の増加となったことが、厚生労働省が10人以上の常用労働者を雇用する民間事務所を対象に今年6月分の賃金について取りまとめた「2019年賃金構造基本統計調査」結果(有効回答数1万4942事業所)で分かった。

 企業規模別の初任給を大学卒でみると、男性は大企業(常用労働者1000人以上)で21万5900円、中企業(同100~999人)で21万1100円、小企業(同10~99人)で20万6000円、女性は大企業で20万9700円、中企業で20万5200円、小企業で20万1800円。初任給の企業規模間格差(大企業=100)をみると、大学卒では、男性は中企業で97.8、小企業で95.4、女性は中企業で97.9、小企業で96.2となっている。

 主な産業について初任給を学歴別にみると、大学卒では、男性は「学術研究、専門・技術サービス業」(22万9000円)が最も高く、次いで「情報通信業」(21万8300円)、女性も「学術研究、専門・技術サービス業」(22万3800円)が最も高く、次いで「情報通信業」(21万7800円)。一方、最も低い産業は、男性は「運輸業、郵便業」(20万3400円)、女性は「宿泊業、飲食サービス業」(19万9000円)となっている。

 高校卒では、男性は「建設業」(17万7000円)、女性は「情報通信業」(17万2700円)が最も高い一方、最も低い産業は、男女ともに「金融業、保険業」(男性16万5800円、女性15万8000円)だった。また、初任給の分布をみると、大学卒では、男女とも「20万円台」が最も多く、それぞれ29.4%、26.1%。高校卒では、男女ともに「16万円台」が最も多く、それぞれ40.3%、33.2%となっている。

 同統計調査結果の概況は↓

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/19/dl/02.pdf