整骨院等の2018年度の収入高合計は2000億円を突破

 帝国データバンクが発表した「整骨院・療術・マッサージ業者の経営実態調査」結果によると、整骨院・療術・マッサージ業者2090社のうち、2016年度、17年度、18年度決算の収入高が判明した1888社を対象に各年度の収入高合計をみると、18年度は前年度比4.8%増の2038億4800万円となった。中堅・大手事業者は新規出店で増収につなげたほか、小規模業者も高齢者を中心としたリピーターを確保できた業者が多くみられた。

 収入高トップはリラクゼーション大手の「(株)りらく」(大阪市港区)、次いで整体サロン『カラダファクトリー』運営の「(株)ファクトリージャパングループ」(東京都千代田区)。また、2017年度、18年度決算の収入高が判明した1997社のうち、18年度に「増収」となった企業は356社(構成比17.8%)だったのに対し、「減収」は248社(同12.4%)、「横ばい」は1393社(同69.8%)」となり、「横ばい」が全体の約7割を占めた。

 業歴別にみると、「10~30年未満」が946社(構成比45.3%)で最多となり、次いで「10 年未満」が759社(同36.3%)となった。近年では、整骨院を中心に新規参入が相次ぎ、業歴が浅い企業の割合が増えている。従業員別では、「10人未満」は2090社中、1702社(構成比 81.4%)で最多となり、小規模業者が全体の8割を占める結果となった 。一方、「100人以上」は28社(構成比 1.3%)にとどまった。

 倒産動向をみると、整骨院・療術・マッサージ業者の倒産件数は2016年以降、増加傾向にある。 18年の倒産件数は85件で 2000年以降、最多を記録。08年(27件)と比較すると10年間で3倍超となり、増加傾向が続いている。また、19年(1月~10月)の倒産件数はすでに78件発生しており、18年に迫るペースで推移している。負債額別でみると、負債「1000万円~5000万円未満」の小規模業者の倒産が目立った。

 同調査結果は↓

http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p191102.pdf