JTBがこのほど発表した「夏休み(7月15日~8月31日)に、1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向の見通しによると、国内旅行人数は7435万人(昨年比▲0.2%)と微減も、海外旅行人数は299万人(+3.5%)で過去最高となり、総旅行人数は7734万人(同▲0.1%)と微減となった。この調査は、1030人から回答を得た旅行動向アンケート、経済指標、業界動向や航空会社の予約状況、JTBグループの販売状況などから推計したもの。
JTB総合研究所が実施した「海外観光旅行の現状(2019)」調査(2018年1月~2019年6月に海外観光旅行をした人が対象)では、2019年7月~8月に海外観光旅行を予定していると回答した人のうち、海外旅行コア層(最低でも1年に1回以上海外旅行へ行く人)の割合をみてみると、67.9%で、全体平均を25ポイント以上上回っている。夏の期間に旅行へ出かける人には、海外観光旅行に積極的な人が多く見られるようだ。
アンケートによると、「一人当たりの旅行費用」は、「10万円~15万円未満」が23.6%と最多だが、「40万円以上」(17.0%)は前年より4.4ポイント増加。平均費用は22万7700円(前年比+6.2%)と推計。JTBの海外旅行の予約状況をみると、人気の旅行先は1位「ハワイ」、2位「グアム・サイパン」、3位「韓国」、4位「台湾」、5位「シンガポール」となっている。
一方、国内旅行は、景気の先行きの不透明感、消費増税への備えなどから人数は7435万人(前年比▲0.2%)と前年から微減を予測。全体的には、国内旅行では家族連れの動きがよく、費用は前年比4.0%増の3万6200円と推計。アンケートによると、旅行の「同行者」は「家族連れ」が全体の67.3%を占め前年より6.5ポイント増加。うち「子供連れ(中学生まで)」が27.6%と同6.2ポイント増加、「三世代」が1.4ポイント増加した。
旅行の目的は「帰省、離れて住む家族と過ごす」が最多の19.5%だが、前年から2.0ポイント減少。「温泉でゆっくりする」は18.0%(前年比+4.8ポイント)。利用宿泊施設は「ホテル」が48.8%(同+2.8ポイント)で、「旅館」は28.6%だった。「旅行日数」は、「1泊2日」36.6%(同+1.8ポイント)と「3泊4日」16.9%(同+3.9ポイント)が増加し、「2泊3日」30.8%は、前年より3.8ポイント減少した。
「一人当たりの旅行費用」で多かったのは、「1万円~2万円未満」(21.8%)と「2万円~3万円未満」(20.1%)。JTBの国内旅行の予約状況をみると、出発日のピークは8月11日(日)・12日(月)が多くなっている。人気の旅行先は、1位「沖縄」、2位「北海道」、3位「関西」(ユニバーサルスタジオジャパン含む)、4位「東京」(東京ディズニーリゾート含む)、5位「九州」。また、今年は令和ゆかりの地、伊勢への旅行も人気のようだ。
同調査結果は↓