「キャッシュレス派」と「現金派」が約4割で拮抗

 JCBが全国の20歳から69歳の男女1000名を対象に実施した「キャッシュレスとデビットカード利用意向に関する調査」結果によると、新年度(4月から)の目標(複数回答)は、1位「貯蓄」(38.3%)、2位「生活費の見直し・節約」(28.4%)、3位「仕事や家事の効率UP」(21.7%)、4位「ダイエット」(20.5%)だった。「貯蓄」は、2015年の調査開始以来、5年連続トップ、「生活費の見直し・節約」は5年連続2位となった。

 また、「最近、自分はキャッシュレス化している」と思うか聞いたところ、「そう思う」との回答が39.8%、「そう思わない」は38.9%となり、キャッシュレス派と現金派が拮抗する結果となった。性年代別にみると、30代男性(2018年39.0%→2019年52.0%)と60代男性(2018年34.0%→2019年50.0%)では、昨年よりキャッシュレス派の割合が10ポイント超上昇し、今年は半数以上となった。

 今年10月消費税増税開始と同時に、増税対策として「(キャッシュレス決済の場合、ポイント還元を行う)ポイント還元制度」が導入される見込みだが、ポイント還元開始後、キャッシュレス決済の頻度が増えるかどうか聞いたところ、「そう思う」は51.9%、「そう思わない」は48.1%となった。半数以上がキャッシュレス決済の頻度が増すと回答しており、ポイント還元制度はキャッシュレス化を促進させる起爆剤になるかもしれない。

 次に、デビットカードの利用率をみると、2016年8.4%→2017年9.1%→2018年12.1%→2019年15.2%と、デビットカード利用者が年々増えている。また、デビットカードについて説明をした後に、デビットカードの利用意向を聞いたところ、「非常に使いたい」が8.7%、「どちらかといえば使いたい」が24.2%で、それらを合計した利用意向率は32.9%となった。男性は38.0%、女性は27.8%と、男性のほうが高い結果となっている。

 デビットカードを使っている152名が、デビットカードを使っていて実感していること(複数回答)は、「ATM手数料の節約になる」(53.9%)、「ポイントが貯まる」(42.1%)、「チャージが必要ない」(38.2%)、「使い過ぎる心配がない」(34.2%)、「財布がかさばらない(現金を持ち歩かなくて済む)」(33.6%)の。ATMでお金を引き出す必要がないため、手数料がかからず、節約につながっていると感じている利用者が多いようだ。

 同調査結果の詳細は↓

https://www.global.jcb/ja/press/news_file/file/chousa2019.pdf