約7割が「自宅に仏壇がない」、仏壇を持たない時代

 インターネットを活用した訃報のサービスや手元供養品を展開するアスカネットが、仏壇を持っていない人に調査するために20歳から59歳までの男女2409名に仏壇の有無についてアンケートを行ったところ、全体の約7割が自宅に仏壇がないという結果になった。これを踏まえ、仏壇への意識の変化や悩みについて、仏壇を持たない男女489名を対象に「仏壇に関する調査」を実施し、その結果を発表した。

 調査結果によると、まず、仏壇がない理由(複数回答)として最も多かったのが「今特に必要としていない」という回答で、49.5%を占めた。次に「スペースがないため」が25.4%、「費用が高いため」が18.6%のほか、「ライフスタイルに合わないため」という回答が9.4%とマンションや自宅の狭小化などの現代の生活様式と従来の仏壇とのミスマッチを懸念する回答が見受けられた。

 仏壇を選ぶ際に求める要素(複数回答)としては、最も多かった理由が「金額」で、56.2%が回答。次いで「サイズ感」(40.0%) 、「手入れのしやすさ」(33.3%)が続いた。また、「デザイン性」(26.2%)や「部屋のインテリア、雰囲気にあうかどうか」(25.4%)への項目も同等の数値が出ていることから、従来の仏壇とは異なる見た目や機能性が重要視されていることが分かった。

 仏壇の購入・設置しようとしたら、起こりそうな問題(複数回答)では、「費用が高い」が58.7%で最も多い回答となったが、次に多い回答として「設置場所を確保するのが難しい」が44.2%で続き、スペースの制約を感じている人もいることが分かった。「特にハードルは感じていない」(12.5%)という回答割合からも、仏壇の購入や設置に対して容易ではないイメージがあることがうかがえる。

 従来の仏壇とは異なるコンパクトな仏壇や供養製品に対する期待(複数回答)については、「価格の手頃さ」が50.9%で最も多く、次いで、「省スペース化」(42.9%)や「手入れのし易さ」(31.9%)などの利便性を求める声が多数を占める中で、現代のインテリアに合わせやすいような「デザインの多様性」(24.7%)を求める声もあり、仏壇もインテリアの一部として見た目が重要視されていることが分かる。

 今回の調査を通して、今後の仏壇や供養製品には伝統的な価値を維持しつつも、現代の住宅様式やライフスタイルに適応した「サイズ」や「デザイン」の多様性が求められることが明らかになった。仏壇は単なる宗教的なアイテムとしてではなく、生活空間の一部とすることで、より多くの人々に受け入れられる可能性が広がっている。

 同調査結果は

https://www.asukanet.co.jp/contents/news/2024/20240920.html