「転職もありうる」が半数に迫る2024年の新入社員

 しがぎん経済文化センターが発表した「2024年新入社員意識調査」結果(有効回答数434人)によると、入社を決めた主な動機(複数回答)は、「会社の雰囲気・イメージ」(43.4%)が最も高く、次いで「業種・事業内容」(33.4%)となった。昨年比で最も増加したのは「会社の人事担当者・社員の対応」(4.6ポイント増の14.2%)で、最も減少したのは「勤務地・通勤時間」(▲4.1ポイント減の19.7%)となった。

 『仕事』と『プライベート』のどちらを優先した生活を送りたいかについては、「プライベート優先(「どちらかといえば」を含む)」が75.4%(2023年度77.2%)、「仕事優先(「どちらかといえば」を含む)」が24.6%(同22.8%)となった。5年ぶりに「プライベート優先(「どちらかといえば」を含む)」は減少し、「仕事優先(「どちらかといえば」を含む)」は増加した。

 社会人としてどのような道を歩みたいかについては、「いろいろな仕事を経験したいが、管理職にはこだわらない」(35.8%)が最も高く、次いで、「いろいろな仕事を経験し、部下を持つような管理職になりたい」(17.6%)、「1つの分野を勉強し、その道の専門職になりたい」(15.9%)となった。「管理職になりたい」は減少傾向にある。「社長や管理職になり、企業経営に携わりたい」(7.7%)は1割未満だった。

 入社する会社に定年まで勤めたいかでは、「転職もありうる」(44.1%)が最も高く、半数に迫る結果となった。次いで「定年まで勤めたい」(38.5%)となった。今回調査から選択肢の内容を一部変更したため、単純比較はできないものの、「定年まで勤めたい」が2005年以来、18年ぶりに4割を下回った。また「転職もありうる」は23年の「他によい仕事があれば転職する」と比べると、14.2ポイント増加し、「定年まで勤めたい」を上回った。

 自分自身の技能や能力アップのために必要な勉強(複数回答)は、「資格を取得する」(52.1%)が最も高く、2011 年の調査開始以来、初めて5割超となった。また「特に必要とは思わない」(2.3%)は減少傾向にある。「資格を取得する」では、建築士(16人)や施工管理技士(11人)、簿記(6人)などが多かった。また「外国語を勉強する」(21.4%)の割合も増加傾向にあり、「英語」が73人と突出して多い。

 初めての給料の使いみち(複数回答)は、「家族などにプレゼントする」(56.7%)が最も高く、次いで「貯蓄する」(45.2%)、「自分の身の回り品を買う」(38.2%)となった。「自分の身の回り品を買う」(1.3ポイント増)、「友人とのつき合いに使う」(2.0ポイント増の22.7%)は増加傾向だが、「学びや資格取得など、自己啓発の費用に使う」(5.4%)は割合が低く、減少傾向にある。

 同調査結果は

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