「歓送迎会」「花見」の想定支出金額は大幅増加の予想

 リクルートの外食市場に関する調査・研究機関『ホットペッパーグルメ外食総研』が発表した「2024年春の『歓送迎会」&『花見』動向調査」結果(有効回答数9864人)によると、2024年春の「歓送迎会」への参加回数の見込みは、増加派(「昨年より大きく増えそう」+「昨年よりやや増えそう」)が計16.4%で、減少派(計1.1%)を大幅に上回ることから、新型コロナウイルス感染症の5類移行後の回復傾向が見られる。

 2024年春の「花見」への参加回数の見込みは、増加派(「昨年より大きく増えそう」+「昨年よりやや増えそう」)が計 12.7%で、こちらも前年に引き続き高い割合に達した。一方、減少派(「昨年より大きく減りそう」+「昨年よりやや減りそう」)は計0.5%と、過去2番目に低い割合。「昨年と変わらない」が86.8%と最も高い割合ではあるが、こちらも増加派が減少派を大幅に上回ることから、回復傾向に間違いはなさそうだ。

 2023年における「歓送迎会」の費用については、1回1人あたりの想定額(平均3998円)と実際の参加費(同4593円)の乖離(上振れ)が大きく、参加費は調査開始以来の最高額だった。飲食店の値上げ等の影響も受けていると考えられるが、今年はそのことも折り込んでか、想定額が4404円と前年比で+406円と大幅に上昇し、2024年の参加費は調査開始以来の最高額を更新する可能性がありそうだ。

 2023年の「歓送迎会」の実際の参加費を見ると、1回1人あたり「5000円~6000円未満」が最多で35.5%、次いで「4000円~5000円未満」が20.9%に達する。他方の2024年の想定額では、同じく「5000円~6000円未満」(33.9%)が最多だが、次いで多いのは「3000円~4000円未満」(21.3%)。2024年は前年に比べ「3000円~4000円未満」の価格帯の需要が高まるかもしれない。

 一方、「花見」についても2023年の参加費は、調査開始以来の最高額(平均2942円)だった。そのことを折り込んでか、今年の想定金額は平均2852円(前年比+357円)と大幅な増加予想となっている。2024年の1回1人あたりの想定額の最多の価格帯は「2000円未満」(24.9%)だが、そのシェアは、2023年の実際の参加費の同価格帯(31.5%)に比べると大きく下がる。

 また、2021年以降、「花見」の参加費「0円」の回答は年々減少しているが、2024年の想定額における「0円」の回答割合は、さらに低いものとなっている。他方で、想定額の2番目に多い価格帯の「3000円~4000円未満」(23.8%)は、参加費の同価格帯に比べると、シェアを伸ばし躍進した。これらのことから、コロナ禍からの回復に伴い、消費を伴う花見が増え、消費額も増加傾向にあり、平均単価は上がる可能性が高そうだ。

 同調査結果は

https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240313_gourmet_01.pdf