帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、2月の倒産件数は734件で、前年同月比は27.9%増と、22ヵ月連続で前年同月を上回った。前年同月より160件多く、2月としては過去10年で最多となった。2023年4月~2024年2月の累計件数は8011件と、2月時点で2022年度(6799件)を17.8%(1212件)上回った。前月に比べると4.9%増となり、2ヵ月ぶりに増加した。
一方、負債総額は1361億6600万円(前月842億2900万円、前年同月1005億4600万円)となり、前月比では61.7%増の大幅増加、前年同月比でも35.4%増の増加となり、3ヵ月連続で前年同月を上回り、2月としては4年連続で前年同月を上回った。2月の負債トップは、その他の事業サービスのシニアコネクテッドテクノロジーズ(株)(破産、神奈川県)の約279億円だった。
業種別にみると、7業種中5業種で前年同月を上回った。『サービス業』(前年同月134件→165件、23.1%増)が最も多く、『小売業』(同127件→164件、29.1%増)、『建設業』(同111件→145件、30.6%増)が続いた。増加率でみると、『製造業』(同49件→88件、79.6%増)が最も高く、12ヵ月連続で前年同月を上回り過去最長に並んだ。『卸売業』(同54件→93件、72.2%増)は、2000年以降初めて70%超えの大幅増加となった。
負債規模別にみると、「5000万円未満」の倒産が418件(前年同月350件、19.4%増)で最も多く、全体の56.9%を占めた。次いで「5億円未満」が152件(同101件、50.5%増)で続いた。中小零細規模の倒産が目立つ一方、「100億円以上」が2件(同1件、100.0%増)と、4ヵ月ぶりに発生した。資本金規模別では、『個人+1000万円未満』の倒産が512件(前年同月404件、26.7%増)となり、全体の69.8%を占めた。
地域別にみると、9地域中8地域で前年同月を上回った。最も増加率が高かったのは『東北』(前年同月34件→59件、73.5%増)で、4ヵ月連続で50%超えの大幅増加となった。「広島」(同11件→19件)の増加が目立った『中国』(同22件→35件、59.1%増)が続いた。件数別では、『関東』(前年同月199件→246件、23.6%増)がトップ。「東京」(同96件→119件)は13ヵ月連続で前年同月を上回った。
同倒産状況の概要は