3月の消費意欲指数46.5点、前月に比べ大幅増加

 博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に2月に実施した「来月の消費予報」によると、3月の消費意欲指数は46.5点で、前月比は+4.2ポイントと大幅に増加したものの、前年比では-0.8ポイントとやや低下した。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は+4.4ポイント上昇、前年比では-1.5ポイント低下して26.9%となった。

 消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(3月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。例年3月は、新生活や新年度に向けて消費意欲が高まる月。今年も前月比では+4.2ポイントと大幅に上昇したが、前年比では-0.8ポイントとやや低下している。

 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(2月240件→3月347件)が増加し、ネガティブな回答(同990件→828件)は減少した。具体的にポジティブな回答では、「(新生活・新年度の準備/春物の服が欲しいなど)季節的な意欲向上」(同45件→124件)が大幅に増え、「(旅行など)出費の予定/欲しいものがある」(同119件→140件)も増加している。

 前年と比べると、消費にポジティブな回答(23年3月362件→24年3月347件)はほぼ横ばいで、ネガティブな回答(同893件→828件)は減少している。具体的にポジティブな回答では目立って増減したものはない。ネガティブな回答では、「欲しいものがない・意欲がない」(同352件→380件)が増加しているものの、「物価高・値上げ・円安」(同221件→65件)は前年の3分の1以下まで減少している。

 生活者の消費意欲に対する物価高の影響は前年より低下しつつ直近では安定しており、3月らしく新生活や新年度に向けた季節的な消費や旅行への意欲が高まりそうだ。16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「ファッション」「旅行」「食品」「外食」「化粧品」「飲料」の6カテゴリーで20件以上増加し、前年比では「外食」「日用品」の2カテゴリーで20件以上減少した。外出関連や飲食カテゴリーで消費意向が高まっていることがうかがえる。

 同調査結果は

https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2024/02/202403.pdf